福井県分断
このところの大雪で福井県の嶺北と嶺南が完全に分断されてしまっているようだ。北陸本線、北陸自動車道、国道8号線のどれもが不通で、主要交通が途絶している。国道365号線の状況が分からないが、関西から北陸への交通は岐阜廻りしかないようだ。
昭和30年代にあった豪雪では、奥越地方の大野市で住宅の1階が雪に埋まり2階から出入りする写真が残っているが、今回は県南部の今庄から敦賀の南の県境付近にかけてで大雪になっているらしい。福井に単身赴任していたときに何度も通っていた地域だが、このあたりで2m近い積雪は経験したことがなかった。
それにしても、週末にこのような大雪になると大変だ。事業所では、月曜の仕事始めに社員総出での構内除雪から始めなくてはならない。私のいた三里浜工業団地の事業所でも半日以上操業を始められなかったことがある。まず社員駐車場への進入路の確保から始め、駐車場が使えるようになると今度は構内の物資運搬路の除雪をしなければならないからだ。常に大雪が降る地域ではそれなりの除雪装備をもっているのだろうが、普段は積雪がない地域では全てが人力作業になる。一度だけだが、これが3日ほど続いて皆疲れ果てたことがある。
ところで、最近は雪国でも雪害対応能力が低下しているようだ。一つは地方自治体の財政健全化目的で、除雪装備や人員を確保する予算が減らされていること。もう一つは、談合防止策の一般入札制の拡充で、中央の大手建設会社によるローカル建設業者の駆逐が進んだことだ。この為、豪雪時に自治体が業者を追加動員しようとしても、応じられる業者がいないこともあるらしい。
物事を合理的にするのは必要だが、セキュリティを考慮しない闇雲な経費節減はよろしくないと言うことだろう。
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