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October 02, 2010

民間外交と民間人外交官を混同する評論家

産経ウエブにこんな記事がある;【松本浩史の政界走り書き】首相の対中「弱腰外交」 なんだか悲しくなる

これによると、民間人を中国駐在大使に任命したことは情けないことなのだそうだ。プロの外交官でなければ発生が予想される事態に対処できるはずが無く、対中弱腰の象徴なのだそうだ。

しかし私の観点では、これは高級外務官僚出である可動化というレッテルだけを見た判断にしか見えない。高級外務官僚の全てが外交官としての資質と適性を持っているわけではないことは、これまでの日本外交の数知れぬ不手際が証明している。

これまでの大使の大半は高級外務官僚の天下りで、高給と国丸抱えの贅沢な生活、そして肩書きを保証する再就職と言う方が適切なぐらいだ。大使となり、閣下と呼ばれてふんぞり返り、駐在先で顰蹙を買った例すらある。

これに対して西欧各国では、官僚出身者よりも駐在先の事情に精通したたたき上げの外交官や民間人を起用することが多く、自国国籍を持たない人物を起用した例すら珍しくはない。身近なところでは、歴代の駐日米国大使見ると良い。日本の国内事情に通じた、学者や財界人などの民間人がいかに多いことか。

私は新中国駐在大使の資質を詳しくは知らない。だからこの件に限っては擁護も批判もしない。ただ松本氏が、高級外務官僚出ではないと言うことだけで不適任としていることを批判しているのだ。

民間外交と民間人外交官を混同してはいけない。

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