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October 2010

October 30, 2010

電動スーパーカー上陸

電動スーパーカーの販売店がオープンした。資金援助と技術提携をしているトヨタの支援によるものだろうが、電気自動車時代の始まりを告げる物の一つと言って良いだろう。

もちろん今はまだ、電動スーパーカーは富豪たちが先進的な環境意識を持っていることを示すためのおもちゃではある。しかし、いわゆるスーパーカー製造会社のいくつもが電動スーパーカーを手がけているのは、いずれ大排気量のガソリンエンジンスーパーカーのマーケットがきわめて限定されたものになると考えているからだろう。それに備えるための先行投資というわけだ。

日本ではまだ、電気自動車を内燃機自動車と比較してあれこれと足らないところをあげつらう評論家や知ったかぶりが多い。しかし、時代は確実に変わる。古いやり方に執着していても仕方がない。古い物は趣味の世界として、大切に保存してゆけばよいのだ。

私としても、FF車を運転して30年近くになるのに、いまだにFR車の運転感覚が懐かしくなることがある。いつか、古いFR車を手に入れて運転を楽しむかもしれない。しかしそれはあくまで趣味としてだ。低価格の電気自動車が出回るようになれば、日常の足としてはやはりそれを使うだろう。

October 29, 2010

スーパー堤防

蓮舫大臣殿;

建設に400年かかっちゃいけないんですか?
なぜですか?

時間がかかるからですか?
キリスト教徒たちは大聖堂建設に平気で数百年かけるのに、日本人ではだめなんですか?

国家百年の計は、日本では許されないんですか?

October 27, 2010

日本農業は補助金依存症

農業保護政策が日本経済の足かせの一つになっているように見える。各国際経済条約交渉に、農業に対する補助が障害になっているからだ。

敗戦後、食糧確保が目的で始まった各種優遇策が、保守系政党の選挙対策にも利用され、次第に拡大し半世紀以上も続いた。そして、官民とも補助は当然としその拡大を追求してきた。この為、今や日本農業は完全に補助金依存症になってしまっている。

日本農業が自立し、国際競争力を得るには依存症からの脱却が不可欠だ。しかしこれは薬物依存症と同じで、いきなり止めれば激しい禁断症状が出る。だから治療は計画的に進めなくてはならない。官民協力して、補助金に頼らない農業経営、小農家も安定した経営ができる農業のあり方を研究して、徐々にかつ早急に移行して行かなければならない。

このままでは、日本の農業・工業共に行き詰まってしまう可能性があるからだ。

追記(2010/10/27);
収益改善の為に、様々な努力が行われているのは私も承知しているが、その大半が手間暇をかけることによって価格を引き上げる方向に向かっている。しかしこれは最善とは思えない。日本の農業の最大の弱点は、高度に労働集約化されていて原価が高いという点にあるからだ。

日本人が生きてゆくためには、米の飯とおかずの両方が必要だ。しかし、今の日本農業は高単価のおかずばかり作っているような物で、主食になる物がない状態だと思う。低価格だが手間をかけずに大量に生産でき、労働生産性が高い作物も基礎になって農業を支える物として必要だ。ブランド品ばかりで産業は維持できない。

October 25, 2010

衆院補選結果

昨日行われた衆院北海道5区補欠選挙で、予想通り自民党の町村氏が当選した。町村家と横路家の両家は、北海道知事を何代も務めた北海道の政治史では名家だ。昨今のように、ブームで振り回される状態でなければ町村氏が勝って当然なのだが、大差の背景にはやはり小沢・鳩山両氏の政治資金疑惑、そしてそれに伴う内部抗争に足を取られて素早い動きができない民主党に対する不満が当然あるだろう。

かつての自民党の派閥抗争はまだ、党全体としての利益を損なわない範囲でと言う節度があったが、民主党の派閥抗争にはそれさえもない。党の足を引っ張っているが、離党が政治生命の終わりになる小沢氏と小沢資金無しでは再選の見込みがない若手議員。そして小沢派を押さえきれない他派。そんな状態に国民は嫌気がさしている。

民主党関係者はそれを直視し、素直に認めるべきだ。

October 24, 2010

町村合併が過疎化を推進する

最近各国の小さな街や村とそこでの生活ぶりを紹介する番組が多い。番組中ではそのような小さな町や村がどのように運営しているかも紹介されている。そこで目につくのは、小さいことの良さを生かした地方自治のあり方だ。これは中世の封建時代、そして近世の絶対王政時代を通じて維持されてきた伝統に基づくものだが、国が無理矢理に町村合併を推し進め、自治単位を巨大化させた日本とは大きく異なっている。

日本の場合、中央政府と地方政府の機能分離という考え方があまりなく、地方自治体の役割は国の下請けのように見える。このため、各地方の個性は無視され、国の基準に従って業務を行う事が期待されている。また、各自治体も自分たちの業務の指針が国によって明示され、詳細にわたって指示があることを期待している。この結果、国は特性の異なる地域にも対応できる指針や指示の作成に追われ、業務が多くなっている。また、各地域の要望に共通して対応するために、逆に各地域の特性や個性を無視した画一的なやり方にならざるを得ない。これは国家の管理コストを抑える為にも必要だからだ。これが市町村合併が国家主導で強引に進められた理由でもある。自治体数が少ない方が管理コストが下がるからだ。この点が細部は各地域の自主性に任せ、国が口出しをしない欧米の地方自治のあり方と大きく異なっている。

よく言われることに、「日本の企業はボトムアップの経営で発展してきた」と言うことがある、しかし地方自治に関してはトップダウン志向が強かったと見るのが正しそうだ。おそらく明治政府が、江戸時代から続いた村役人や町役人を中心とした小共同体による自治を廃止し、中央集権化した事と関連しているのだろう。

いずれにしても、各地域の特性に細かく応じられる柔軟な行政を行うのは、行政単位が小さければ小さいほど容易になる。その点では小さな自治単位から郡、県と国家まで樹状に階層を重ねてゆく欧米の方式が優れている。欧米では、人口数百人の村落でも独立した自治単位であり、それがいくつか集まって村群を作り単独ではできない事業を行う。村群がさらに集まり郡を構成し、さらに県や州へと自治単位の階層を形成し、より大規模で共通する事業を行う。

この結果、各自治体の行政組織は小規模で済むし、最小単位では首長や議会議員は地域の特性を熟知しているので、柔軟な対応ができる。またそれぞれの業務が少ないので、首長や議員が本業のかたわら無報酬で公務を行っている例も多い。これら全てが、低コストで柔軟な対応ができる行政を支えているのだ。

大合併で地方自治体を巨大化させてしまった日本。地方行政がますます硬直化し、これが地方の過疎化を加速しているように見えるのが残念だ。

日本シリーズ全国中継無し

今年の日本シリーズは何試合かの地上波全国放送がない。理由は中日・ロッテでは視聴率が期待できないだからだそうだ。

間延びした日程と言い、放送無しと言い、日本のプロ野球機構は何をやっているのかと思う。プロ野球離れが言われて久しいのに、機構も球団も、そして選手も巨人ブランドに寄りかかっていれば何とかなると漫然としている。米大リーグのあの手この手の経営努力に比較すると、日本プロ野球の努力のなさは歴然としている。

このままでは、大相撲同様にプロ野球も一部の熱心なファンだけのマイナースポーツとなるだろう。

October 23, 2010

確信犯

またグーグルが「ストリートビュー」のデータ収集中に個人情報を収集していることが報じられている。グーグルは単純なプログラムミスと主張しているが、これは信じられない。そんな都合の良いミスが起きる確率はゼロに近いと思われるからだ。

プログラム担当者がそのようなシステムを故意に組み込んだと見る方が自然だ。日本の企業でもよくある、上層部は知らないことにする方式で上層部の承認を得て行っていたのだろう。これは確信犯による犯罪だ。

October 22, 2010

橋下氏、育児休暇取得の首長を批判

大阪府知事の橋下氏が、育児休暇取得を表明した湯崎英彦・広島県知事や倉田哲郎・大阪府箕面市長を世間知らずと批判したそうだ。他人が好意的な評価を受けるとすぐ貶しにかかるのは、嫉妬深い橋下氏らしい。

いつものことだが、彼の批判は一貫性が無く子供じみている。東京にあこがれ、東京にあるものは何でもほしがるのも同様だ。道路に座り込んでおもちゃが欲しいと泣き叫んでいる、しつけの悪い子供を連想してしまう。

東京に対する劣等感からあれこれ欲しがるのは一府民としてはかまわないが、首長としては幼稚で見苦しい。なぜ大阪の地位がこれほどまでに低下したのかを真剣に勉強すべきだ。大阪に立派な展示会場がないのは問題だとも述べたようだが、30年前にはほぼ全館を使うような大規模な展示会が頻繁に開かれていたインテックス大阪が使われなくなった理由を研究せずに新展示場を作っても、やはり無駄な箱物になるだろう。

大阪創業の大企業本社の大半が大阪から逃げ出した、その理由を学ぶことから始めるべきだ。それが理解できれば、大阪で大規模展示会が開かれなくなった理由も理解できる。

中国が前原発言に不快感表明

それは当然だろう。中国政府が国内の反日行動を沈静化させようと苦労しているときに、反日感情を煽るような発言をしたのだから。

中国政府にしてみれば、「この状況で何をしやがる」と言いたくなるのは当たり前。軽率でJMな前原氏らしくはあるが、閣僚としてはもっと状況を見極め、心得て行動しなければならない。

October 21, 2010

羽田空港国際化

羽田空港からの国際線運行が再開される。政府要人だけが国際便を利用できたという不適切な状況が改称されるという点でも歓迎だ。これはまた、日本の東アジアにおける重みが低下し続けてきた原因の1つでもあった。これが改善されるという意味でも重要なことだ。

国際社会で国家が重要な地位を占め続けていくためには、その国の経済力が重要であることは言うまでもない。だがそれを支える重要な要素の一つが、その国の経済中心都市への他国の主要都市からのアクセス性だ。残念ながら、成田空港のみではそれが十分ではなかった。このため、韓国のソウル、中国の上海などに極東のハブ都市の地位を奪われていた。この状況を少しでも改善するのに、羽田空港の国際線運行が役だってくれると良いと思う。

追記(2010/10/21);
このことは成田の利用価値が下がるという意味ではない。どちらの空港からも、国内国外双方の多くの都市を結び、可能な限り利便性を高める努力をしなければならないからだ。どちらの空港でも、国内国外双方の乗り継ぎが楽に出来るということが重要なのだ。これがその都市のアクセス性がよいということの意味だ。

これは大阪経済がなぜ衰退したのかと言うことの説明でもある。国内の多くの都市は東京からのアクセスをよくすることに全力を傾けた(注)。その結果東京の利便性がますます高まり、各都市とのアクセス向上に自分からは努力しなかった大阪は取り残されていった。このため、全国を相手に事業を行う大企業は、よりよいアクセス性を求めて大阪から東京に移っていった。これが大阪衰退の根底にある。

大企業が減少した結果空港の利用客は減少し、それが減便を呼び、さらにアクセス性が低下する。アクセス性が低下すれば展示会や見本市を行っても客が集まらない。その為出展者が減り、次第に展示会や見本市は開かれなくなった。アクセス性を改善しなければ、箱物をいくら作っても何も改善されはしない。

このように、アクセス性の悪さは都市の、特に商業都市の衰退をもたらす。それゆえ政府は、あらゆる手段を使って東京のアクセス性の維持向上に勤めなければならない。それを怠れば、日本の国際経済における地位が低下するばかりだ。

注;この活動が、結果として地方空港の乱立や高速道路の乱造につながったことは否定しない。しかしこれは、経済性だけでなく、有事や大災害時の物資・人員の急送といったセキュリティ面も含めて議論すべきだと思う。

筋書き通り

世論に押し流されての厚労省局長起訴。今度も世論に押されての特捜部長起訴。

同じ事やってませんよね?

October 17, 2010

ブランド品、本物は中国製

読売オンラインに面白い記事が出ていた。

偽ブランド品を販売していた夫婦が摘発されたが、売っていた偽物が米国製で、本物は中国製だというのだ。米国製の表示も虚偽かもしれないが、少なくとも本物が中国製であることは確からしい。

これに限らず、最近は欧米の高級ブランド品も中国やベトナムで製造されているものが多い。ベトナムのことは知らないが、中国では高級ブランド品の下請け企業に勤めていた社員が退社して偽ブランド品を製造することは十分にあり得る。これまでにも、日本企業の中国社員が技術を身につけて退職し、自分で会社を立ち上げてコピー商品を製造した例はいくらでもある。原材料や部品も中国製である場合が多いので、本物の材料や部品を入手できる可能性も大いにある。

というわけで、偽物を売っている者が本物より品質がよいと主張するのも、あながち嘘とは言えないだけに始末が悪い。

次は伊豆大島噴火?

この半世紀以上、三宅島と伊豆大島がほぼ十年ごとに交互に噴火を繰り返している。その経過を考えると先の三宅島噴火から十年経った今、伊豆大島がそろそろ噴火してもおかしくはない。今のところ噴火の兆候はないが、大島近海での地震のニュースを見て思い出した。

日本ではとかく不都合なことは起きないこととして無視してしまうが、伊豆大島がいつでも噴火しうると言うことは念頭に置いておく方が良い。物質的な準備とは行かないまでも、近い将来に噴火があり得るという心構えがあるだけで、実際に噴火したときの対応がずいぶん変わってくるだろう。

October 15, 2010

円高とは言うが

「円高=日本経済への悪景況」とメディアは騒ぎ立てるが、本当にそれほどの悪影響があるのだろうか?なぜならば、円が上昇しているのはほとんど米ドル(およびそれに固定されている通貨)に対してだけで、その他の世界の大半の通貨に対してはあまり値上がりしていないからだ。

確かに輸出における米国の比率はいまだに低いとは言えない。しかし米国以外への輸出比率は高まってきているはずだ。実際、財務省の貿易統計によれば、2000年度に総輸出額の約30%を占めていた対米輸出は、2009年度の推計値では約16%に低下している。もちろんこのうちのドル建ての比率がどの程度かにもよるが、決済をドル以外で行っている比率は確実に上昇しているはずだ。従ってドル安の影響は確実に小さくなっている。

また、観光産業への打撃という主張もあるが、これも米国以外からの観光客にとっては影響が小さいはずだ。グアムやハワイに中・韓国人観光客の一部が流れるという影響はあるだろうが。

従って、輸出産業へのドル安の影響はメディアが騒ぐほどには大きくはない。過去に形成された固定概念で振り回されていると言っても良いかもしれない。為替レート自体よりもむしろ、円高を口実にした下請けいじめの影響の方が大きいだろう。

外為レートと株価の動向がばらける兆しを見せているのも、おそらくこのためだろう。切り下げ競争がほぼ限界に来ている状況に直面して、投機筋が従来とは異なる取引パターンに移行し始めている可能性はある。

October 14, 2010

ドル安株高

ここのところ為替レートと株価の連動が崩れる兆しが見えている。

これまではドルが下がれば直ちに株価が下がっていたが、この半月ほどその関係が狂う事が増えてきたように感じるからだ。特に今日はドル安株高と、これまで言われてきたのとは反対の動きをしている。ドル安とNY株高の力比べと行ったところかもしれないが、従来のような決まり切ったパターンでは収益が上がらなくなる前兆かもしれない。

いずれにしても、アメリカ依存の経営や経済運営では不況の脱出は望めない。現状は先進国間で不況の押し付け合いをしているだけだからだ。脱出には内需指向の経営と経済政策が必要だ。

その為には、国産品優先購入による雇用増大が必要なのだが、メディアが安価輸入品愛用がトレンドだと言ってもてはやしている状態ではそれも望み薄だ。アメリカからの報復を恐れる大手企業は言うまでもない。

October 13, 2010

期限切れワクチン廃棄

昨年調達した新型インフルエンザワクチン214億円分が期限切れで廃棄されるそうだ(記事)。いろいろ批判を引き出したがっているような記事だが、あれだけメディアが数を確保せよと煽り立てただけに致し方がない面もあると思う。

最近何かにつけメディアが過剰に騒いで煽り立てる事が多いように感じる。その結果、当事者が追い込まれて生じた無駄、違法あるいは不正行為も急増しているように見える。メディアが良い子ぶって、ことさらに非難したり煽り立てたりするのも、そろそろ見直して欲しい。

少なくとも大手のメディアはだ。
煽り記事は、ゴシップ記事が売り物の赤新聞(ピンクペーパー)に任せておけばよい。

October 11, 2010

検察叩きの後遺症;高校生刺殺事件の容疑者が逮捕されない理由

神戸の高校生刺殺事件の容疑者がいまだに聴取も逮捕もされない。

これまでに公表された目撃情報からは、犯人は周辺の住民と思われる。さらに風体も明らかになっているので、警察は既に容疑者を特定している物と思われる。

これまでの捜査であれば、参考人として任意聴取が行われていて当然の状況だ。にもかかわらずそれが行われないのは、昨今の検察や警察の取り調べに対する非難が影響していることは確実だ。メディアもまた、村木局長事件で世論を煽り立て、検察や警察を無理な起訴に追い込んだことを反省しているのか、すっぱ抜きをひかえているようだ。

従って警察は、絶対確実な物証が手に入るまでは容疑者を泳がせておくことになる。周辺住民にとっては不安な状況がまだしばらくは続くだろう。

ヴィッセル神戸

ヴィッセル神戸のJ2降格の可能性が極めて高くなった。街にはまだ、「共に行こう」の旗が残っているのに、運営サイドのやる気のなさの反映としか思えない。

パリーグのお荷物、仙台とヴィッセル、どちらも楽天が所有している。両方が共に不成績というのは楽天の運営に問題があることを証明している。楽天はチームを保有していることで一流企業だと錯覚しているのではないか?地元ファンが楽しめるよう、両チームを手放すべきだ。

さらに言えば、オリックスについても同じ事が言える。トレードで稼ぐことばかり考えず、サポーターを楽しませることも考えよ。

October 10, 2010

小沢氏国会喚問の行方

自民党を中心とする野党が小沢氏の国会での証人喚問を求めている。しかしこれは、民主党の反対で実現しないことを前提とした、ただのパフォーマンスだろう。

なぜならば、自民党はこれまで自党議員の同じような疑惑に関する喚問を拒んできたからだ。なまじ小沢氏の喚問が実現すると、後々自分たちが困ることになりかねない。だから今回の喚問要求は、民主党が隠蔽体質であると非難するためのお膳立てにすぎないと見る。

October 09, 2010

アルゼンチン戦初勝利

サッカーの日本代表チームがアルゼンチンに勝った。初勝利だそうだがまずはおめでとうと言いたい。

勝因分析は私のすることではないが、最近日本のサッカーが少し変わり始めたという感じは持っていた。それは、中長距離からゴールを狙ったシュートが増えたと言うことだ。以前であれば、中長距離からのシュートは行き場がなくなってやむを得ずという感じが強かったが、最近は狙って打ったと思えるシュートがあるように見えるからだ。

従来は中長距離のシュートは確実性が低いから避けるべきと言われていた。このため、日本の攻撃は無理矢理ゴール前に持ち込もうとすることが多く、結果として相手にゴール前を固めておけばよいと言う気楽さを与えていた。しかし、中長距離のシュートが増えれば、前方での守備もしなければならなくなる。これが結果としてゴール前の守備もルーズにすることにつながる。

昨日の得点も、相手がゴール前を固めに戻る前に外から打ったシュートが相手キーパーの意表を突き、捕球ミスにつながった様に見えた。やはりどこからでもシュートを打ってくると言うのは、相手の守備をやりにくくするのではないだろうか。

そんな日本に対し、アルゼンチンは作りすぎているように見えた。世界のトップを争うチームとして、日本の守備を鮮やかに崩してゴールを決めたい。そんな意識が強すぎるように感じたからだ。それが、ゴール前での持ちすぎにつながり、得点できなかったのではないだろうか。

いずれにしても、日本のサッカーにどこからでもゴールを狙うという積極性が出てきたのであれば良いことだ。

October 08, 2010

ノーベル平和賞

ノーベル平和賞は常に主催団体からの政治的メッセージだ。そこには北欧から見た世界に対する思いが反映されている。

しかし、いずれにしても授与するのは民間団体だ。それに対して一国の政府ともあろう者が難癖をつけるのはみっともない。たとえ世界的に著名な賞であろうとも、民間団体が出す賞だからと超然と構えるのが大人の態度だろうに。

中国政府が国内の反体制運動に恐怖を感じていると言うことなのだろうか。民族紛争など、多数の反政府運動を抱えているのは確かだが・・・。

遺産が多すぎる

新たに山陰・丹後海岸が「世界ジオパーク」に認定されたという。学会や地元関係者の努力の成果で悪いことではないのだが、「世界遺産」、「世界自然遺産」などこの手の観光振興目的の「遺産」が増えすぎて、少々インフレ気味のように思う。

これ以上増やしても有難味が失われるばかりではないかと思うのは私だけか?

October 07, 2010

CSはシラケシリーズ

日本のプロ野球の「プレーオフ」は「クライマックス・シリーズ」と称している。メディアでは略してCSと呼んでいる。しかし、プレーオフ開始日があらかじめ決まっていて、レギュラーシーズン終了後すぐに始まる大リーグに較べると、日本のプレーオフは開始までの間がありすぎてしらける。

同じCSでも、「シラケ・シリーズ(Cheerless Series)」と呼ぶ方がふさわしい。

今年は花が・・・

久しぶりに摩耶山の山頂周辺を歩いてみたが、今年は花が少ない。夏の暑さが原因なのか、それともハイキングコース周辺が管理事務所の手で丁寧に草刈りされている為なのだろうか、野菊の類もほとんどなくなってしまっている。手入れが良すぎるのも考え物だ。

おまけに春蘭や深山うずらなどの蘭類やホトトギス類も道端からはすっかりなくなった。あちこちに猪が掘り返した痕はあるが、どうもそのせいではないようだ。草刈り作業員がどうせ刈り取ってしまうのだからと、道端全体を除草目的で掘り返したついでに、堀取って持ち帰ったのでなければよいのだが。

金木犀の香り(2010/10/07)

10月に入って一週間。この数日、どこからともなく金木犀の香りが漂ってくるようになった。まだ花は目立たないし、この香りを引き立てる朝晩の冷え込みもこない。
しかし秋は確実に深まってゆく。鉢植えの植え替えを急がねば。

October 05, 2010

身勝手

民主党の取り調べ可視化議連が検察審議会の権限を問題視しているという。実に勝手な言い分だ。

尼崎脱線事故や明石歩道挙事故では強制起訴に国民感覚はすばらしいと拍手喝采しておいて、自党有力者が強制起訴されると法律の素人が決めるのは問題があると不平を鳴らす。

国会議員という公人の振るまいとしては身勝手で見苦しい。

人を呪わば・・・

小沢・鳩山政治資金問題の追及で民主党が苦しんでいる。一方、自民党は与党時代にやられた分のお返しとばかりに威勢がよい。

しかし考えてみれば、自民党はかつて野党に言われたことをそのまま返しているだけ。民主党も自民党が言っていたことを言っているだけで、どっちもどっちだ。調子に乗ってあれこれ言い過ぎるといずれ自分に返ってくると言うこと。

両党とも「人を呪わば穴ふたつ」と言うことわざを忘れず(「人の振り見て我が振り直せ」の方が適切なことは言うまでもないが、あえてこう言う。)、自党政治家の政治資金に対する監視を怠らないようにして欲しいものだ。もちろん、その他の政党も同じだ。

October 03, 2010

漁船体当たり事件の決算

少し早いが「漁船体当たり事件」の帳尻がどうなりそうかの予想を。

結論を先に言えば、中国側が一方的に利益を得たと言うことにはならないようだ。確かに中国は、日本が事件を外交案件として処理したことによって、領土要求に一つ足がかりを得た。これは中国にとって大きな利益であり、日本にとっての損失であることは間違いがない。

しかしこの事件に対し強硬な要求を繰り返したことによって、中国は周辺国や欧米諸国からは、ごり押しをしてでも要求を通そうとする未熟で信頼できない国との評価を受け、外交上の大きな損失となった。中国が急激に軟化したのはこれが原因だろう。

一方日本は、他国からの不当な要求に対して腹の据わった対応ができない頼りない国、と評価されることになった。これは日本にとって大きな損失だ。

結論として、中国は日本に対してわずかな利益を得たが、それを遙かに上回る損失を被った。日本は従来からの外交下手な国という評価の上塗りをして、損失を被った。どちらも利益よりも損失が大きかったと見られるが、どちらの損失が大きいかと言えば中国の方かもしれない。

October 02, 2010

民間外交と民間人外交官を混同する評論家

産経ウエブにこんな記事がある;【松本浩史の政界走り書き】首相の対中「弱腰外交」 なんだか悲しくなる

これによると、民間人を中国駐在大使に任命したことは情けないことなのだそうだ。プロの外交官でなければ発生が予想される事態に対処できるはずが無く、対中弱腰の象徴なのだそうだ。

しかし私の観点では、これは高級外務官僚出である可動化というレッテルだけを見た判断にしか見えない。高級外務官僚の全てが外交官としての資質と適性を持っているわけではないことは、これまでの日本外交の数知れぬ不手際が証明している。

これまでの大使の大半は高級外務官僚の天下りで、高給と国丸抱えの贅沢な生活、そして肩書きを保証する再就職と言う方が適切なぐらいだ。大使となり、閣下と呼ばれてふんぞり返り、駐在先で顰蹙を買った例すらある。

これに対して西欧各国では、官僚出身者よりも駐在先の事情に精通したたたき上げの外交官や民間人を起用することが多く、自国国籍を持たない人物を起用した例すら珍しくはない。身近なところでは、歴代の駐日米国大使見ると良い。日本の国内事情に通じた、学者や財界人などの民間人がいかに多いことか。

私は新中国駐在大使の資質を詳しくは知らない。だからこの件に限っては擁護も批判もしない。ただ松本氏が、高級外務官僚出ではないと言うことだけで不適任としていることを批判しているのだ。

民間外交と民間人外交官を混同してはいけない。

里川

里山が話題になり、その復興運動も盛り上がっている。だが、私にはもう一つそこに付け加えてもらいたい事がある。それは、水辺がコンクリートで固められていない昔ながらの里の小川の復活だ。

私が育ったのは東京の杉並区南部の、当時の新興住宅街だった。家は台地上の地域にあったので、家の周辺は畑と雑木林があった。しかし少し歩いて谷筋に行くと、そこには水田と川があった。当時は神田川も善福寺川も護岸はなく、水田も川岸も子供たちの遊び場だった。そして川や水田の用水路、さらに所々にある沼で小魚やザリガニ、小エビなどを取って遊んだものだ。

今はどこに行っても、流れはコンクリートで固められた護岸で遙か下にあり、自由に近づくことができない。また、コンクリートで固められた川底や川岸では、住める生物が限られる。

里山ブームだが、その環境のうちには川や水田も含まれる。大都市やその近郊にもそのような環境を復活させたい。それは都市型災害の緩和にも役立つはずだ。

その為には、まず人口の大都市集中をとめ、地方都市への流れができるようにしなければならない。インターネットの普及で人口集中が緩和されると主張した評論家がいたが、現実はむしろ都市集中が促進されている。企業にとっても、都市に住むことのデメリットが大きくなる政策を行うべきではないだろうか。

実生活には、市場原理では解決不可能な問題も多い。資本優先ではなく、生活優先の政策とはどのような物なのか、全ての国民が考える必要がある。そうなれば里川の復活も望みが出てくる。

朝が騒々しくなった

不運も貧乏もしなやかに受け止め吸収してしまう、そんな夫婦と時代の物語が終わって、騒々しい朝が戻ってきた。その日一日に向かい合うため、徐々に気分を整えたい物には、朝いきなり騒ぎ立て叫びたてるドラマは正直言って迷惑だ。

元気な女の子でみんなを元気にするドラマと言うが、励ますとがなり立てて騒ぐのとは違う。「げげげの女房」のように、気分を整える過程を緩やかに助けると言う生き方の方が私には好ましい。

世論に媚びる構図

高級官僚叩きの世論に媚びて無理な起訴に持ち込むために証拠改ざん事件が起き、検察叩きの世論に媚びて必要以上に強硬な捜査をする。

この10年ほど検察の自立性がどんどん失われ、世論に媚びるようになった気がする。原因はどこにあるのだろうか?

検察や警察の捜査情報の開示をメディアが求め、少しずつ公表される情報からメディアに都合がよいように事件の構図を組み立て、世論がそれで盛り上がる。それによって捜査の方向が縛られる。

メディアが検察と国民感情との乖離をかき立てた結果、そんな状況が起きているように見えるのだ。検察には検察の正義があるはずだ。それの当否は裁判で決まる物で、売り上げ増を狙うメディアが勝手に決める物ではない。

検察は検察の原点に戻って欲しい。法に照らしてどうなのか?それが全てだろう。たとえ国民感情と合わないとしてもだ。

それを斟酌するのは裁判官の義務であるし乖離の原因となる法を修正するのは国民の義務であって、検察の義務ではない

だから、検察は世論に媚びてはならない

October 01, 2010

中日優勝

例年、リーグ戦は三位以内に入ればよいと言わんばかりの選手運用をしてきた中日球団が、今年はとうとうリーグ優勝してしまった。

原因は阪神と巨人の投手陣が酷使からくる疲労で、終盤に調子を落としてしまったことだろう。両球団は毎シーズン中盤に選手を酷使することで、中日とは対照的だ。

これに対し、中日はリーグ優勝よりも日本一を重視し、プレーオフまでを計算して選手を運用する。特に投手陣がシーズン末に疲労しないよう注意している。これが投手陣が酷使で調子を落とした、阪神、巨人の両球団を押さえてリーグ優勝までした理由だろう。

三球団のやり方は、リーグ優勝と日本一のどちらを重視するかと言う経営方針の違いで、良い悪いの問題ではない。また、どちらの方がファンがより喜ぶのかも分からない。しかし、中日のようなやり方もそれなりの合理性があるということだ。

中日がプレーオフを勝ち上がって日本一となったとき、リーグ戦三位のチームが日本一になるのは不合理だという声もあった。しかしそれは負け惜しみでしかない。システムに合わせて自らの価値観にあった目標を定め、それに沿ったチーム作りをし、シーズンを見通した戦略を実行すればよいのだ。

いずれにしても、両球団がプレーオフを勝ち上がるには、選手の疲労回復が急務だ。メジャーリーグと違って、シーズン終了からプレーオフまで期間が空くことが救いではあるが。

日本が作った?レアメタル危機

中国漁船騒動で表面化したレアアース危機だが、どうやら真相は日本が自分で作ったと言うことらしい。

というのは、日本が世界に先駆けて工業化してきた超強力磁石などに使うレアアースは、世界的に偏って存在している物ではなく、単に手軽な供給源として中国の鉄やウランの鉱山や製鉄所の鉱滓から安価に製造させていた物らしい。中国が生産の多くを占め、その大部分が日本に輸出されていたというのは、日本企業が安全保障を考えずに一方的に中国に依存していたと言うだけだというのだ。そして、中国は日本に大量に輸出しているために製造コストが安く、国際競争力があったとも言う。全くばかばかしい限りだ。

いつものことだが、お手軽な利益を求めて、安全保障を考えずに安価な輸入品に頼る日本企業の性癖を改めさせない限り、同じような危機はいくらでも再発するだろう。

リチウムなど、高度に濃縮された塩湖水に当分はコスト的に太刀打ちが困難な物もあるが、遷移元素の多くはそんなに偏在している物でも無かろう。日本各地にある黒鉱にも多く含まれているはずだ。かつて亜鉛や鉛の鉱山として利用されていた黒鉱だが、コスト的に太刀打ちできないとしてほとんどが廃坑になった。あの「カミオカンデ」で知られる神岡鉱山もそうした物の一つだ。また、発見されたが未利用のままに終わった鉱床もあるようだ。危機に備えて、そうした鉱山を短期間で利用できる準備をしておくことも良いと思う。

国の安全保障は軍事だけではない。経済面の安全保障も重要で、むしろ経済危機が戦争の原因となることの方が多い。古来資源の争奪も戦争の原因になってきた。今後増加すると思われる資源争奪戦に、巻き込まれないようにするための方策を準備しておくことも重要な安全保障策なのだ。

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