朝日新聞本紙と週刊朝日
朝日新聞本紙は小沢批判に傾いているが、週刊朝日は「反」反小沢を貫いているようだ。これも各編集部の独立性を尊重していると言うことなのかもしれないが、社としてどうなのかと言うことはつかめなくしている。両陣営に対しての保険では無いだろうが。
ただ、週刊朝日の主張のうち小沢氏の脱官僚支持には同意できない。それは小沢氏の目指す脱官僚の内実は上意下達の独裁政治だからだ。政治家主導という名目はファシズムの勢力拡大にもしばしば利用されている。
さらに言えば、政治家による官僚支配が旧ソ連の政治権力機構を腐敗させ、国家崩壊に導いた。かつて歩く人の共産党の大物が権力は腐敗し崩壊すると吠えた。そして個人による独裁権力が支配した旧ソ連もその道をたどった。
また、上意下達の個人独裁は社会の活力を失わせる。なぜならば組織構成員は、自発的行動の結果、上司の批判にさらされたり処罰を受けて利することを恐れ、必然的に指示待ち型にならざるを得ないからだ。そして上司はまた、自分の上司からの叱責を恐れ、唯々諾々と指示に従う部下を重用する。そして、誰もが細部にわたる明確な指示を受けない限り行動しなくなり、社会の活性が失われる。これが旧ソ連の失敗の最大の原因だ。
どんな名目があるにせよ、私は個人独裁には反対する。週刊朝日も「敵の敵は味方」などと言っているときではない。
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