連鎖
大相撲と暴力団の関係について。
暴力団と保守政治家は、昔から持ちつ持たれつだが、直接接触すると政治家の立場が悪くなるので偽装のため右翼団体を介して繋がっている。一方でまた、暴力団は構成員を通じて民団や総連とも繋がっている。かくして、保守政治家<->右翼団体<->暴力団<->民団/総連、の見事な連鎖が存在している。なんだかんだと喧嘩をしているようでも、建前上だけのこと。
それはそれとして、江戸時代から興行や催事、祭礼を仕切るのはヤクザの仕事。今でも円滑な地方興行のためには暴力団の介入は不可欠。そのような場で、「日本の伝統」を口にする保守政治家と大相撲を、双方と繋がりを持つヤクザが取り持つのは必然。郷土の人気力士を後援していると言えば票になるからだ。だから相撲と暴力団が絶縁すると言っても、それは表面上だけのものになるだろう。
「品格」だの「相撲道」などとご立派なことを言っても、暴力団にも「任侠道」がある。同じ「道」同士だから繋がっていて当然。「品格」で大騒ぎした横審委員達の無知蒙昧さが白日の下にさらされた。いやむしろ、委員達の保守的な社会的地位や肩書きを考えると、暴力団との繋がりは問題とするようなことではないと思っていたのだろう。
付け足せば、江戸時代のヤクザの表稼業は「口入れ屋」、今風に言えば「人材派遣会社」だ。派遣会社の中にがあくどい稼ぎ方をするものがあるのも、江戸時代からの「美しい日本の伝統」だろう。
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