口蹄疫;リスクコントロールの欠如が招いた種牛の全滅
宮崎県の口蹄疫の広がりは減速し始めたようだが、今回の大被害の原因は県と畜産家のリスクコントロールの欠如にある。
そう考える理由は、種牛を一カ所に集めておくと言うやり方は、口蹄疫のような事態は発生しないという前提で、効率のみを考えて行われていたとしか思えないからだ。
古来、「全ての卵を一つのかごに入れるな」と言われているように、貴重なものの全てを一度に失わないためには、分散しておくのがリスクコントロールの基本だ。それをしなかったのは県の手落ちと言えよう。また、その危険性を指摘しなかった畜産家側にも同じ事が言える。
根底には最近日本中に蔓延している、「不都合な事は起こらない」と決めつけて、リスクコントロールやリスクヘッジを考えない効率万能主義がある。さらに、このような事態が発生した場合、広がりを止めるための手続きを迅速に進めるためのルーチンを具体的に定めていなかった国にもそれが見られる。
まだまだ、何度でも繰り返してこのような不手際が発生するだろう。
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