戦後回帰?
読売新聞が電線を盗もうとして感電した男がいると報じている(記事)。通電中の電線を十分な装備無しに切断して盗もうとするとは、KYを嫌う昨今らしい無謀な行為だが、戦後間もないころのことを思い出した。
それは戦後間もないころは、近年同様資材置き場から資材(特に銅や真鍮)を盗んだり電線を盗んだりすることが多発していたことだ。特に「電線泥棒」は当時の停電のかなりの比率を占めていた可能性がある。
当時は警報監視装置もなかったし、今のように送電監視センターで停電原因となった故障箇所を即時に把握することもできなかった。通報を受けてから送電経路に沿って調べるしかなかったのだ。また、電話も普及していなかったので通報に時間がかかることもあった。従って、盗んでから逃げる時間があり高く売れる銅線は狙われていた。
昭和40年代回顧ブームがあるようだが、こんな戦後回帰は困ったものだ。
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