規制は何でも反対に反対
東京都が児童ポルノ規制条例を提案しているが、これに対して漫画・アニメ・ゲーム業界はこぞって反対している。理由は表現の自由が侵される可能性があるからだという。しかし私はこの反対理由には同意できない。
そもそもこのような規制案が出てくるのは、その業界の一部に無節操な者たちがいるからだ。この者達は金になりさえすれば社会規範も無視する。しかし他の同業者達はそれから目を背けて制止しようとはしない。その理由も互いの表現の自由を守りたいと言うことだ。しかし結局のところそれは、自分たちのすることに口を出されたくないと言う利己的な願望を取り繕う物だ。そうして無節操な者たちを野放しにするからこそ、規制が必要だという主張の原因になっている。
また一方で、業界は自主規制や自制を求められても、国が定める明確な基準がないからなどという言い訳を持ち出すことも多い。これもまた何らかの法的規制が必要だという主張の元になる。なぜならば、国や自治体にはその用は基準を提示するための法や条例が必要だからだ。
従って、児童ポルノや度の過ぎる性的表現を規制するためには、明確な基準を定めずに法や条例を作り、規制対象となるかどうかの判断は裁判に委ねるのが良いと思う。なぜならば、そもそも裁判とは法の対象になるかどうかを決めるための物であるからだ。そして、法に明確な基準がない場合には、その時の社会規範に照らして判断される。社会規範の頒価が早い分野に関しては、この方が柔軟な法の適用ができるという点で優れている。だから、この種の規制に関しては判例主義の方が良い。
と言う理由で、この種の放置すると無節操な物がはびこる分野の法規制については、私は「規制は何でも反対」には反対する。
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