中国の強気の理由、そして日本の将来
このところ中国の強気が目立ち始めたが、それも当然だろう。
なぜならば、中国は自国の国内市場の急拡大で今後も継続した好景気が見込めるからだ。今年にはGDPで日本を抜き、世界第2位になると予想されている。30億とも言われる人口からすれば成長はまだまだ続くだろう。人口比から言えば日本の30倍、米国の15倍にまで当然伸びるだろう。
そのため、中国は国内の好景気を維持するのに米国への輸出に頼る必要性が低下している。つまり、米国のご機嫌を伺う必要がなくなり始めていると言うことだ。これが米国に対する強気の背景で、米国への輸出に頼っていた高度成長時代の日本とは異なる。
今後、中国の景気動向の世界景気への影響力はどんどん増加するだろう。いずれ米国も中国の景気に頼る時代が来る。そして、中国の次にはインドも続くだろう。
そのような時代をにらんで、日本はどのような外交と経済運営を進めるのか?各政党にそれを考えるだけの能力があるのか疑わしいだけに、何とも心細いことだ。そしてまた、短期的な収益のみを追う米国流経営に染まった日本財界も、「そんな将来のことは私には関係ない」と言って考えようとはしないだろう。
日本の将来は近視眼の政治家や財界任せにはできない。かつては、そのような長期展望は高級官僚が担当していたが、官僚排除の世論で官僚はそれは自分たちの仕事ではないと考え始めている。一体誰がこの国の将来を考えるのか?今それが問われなければならないのだが、有権者もメディアも無関心だ。
日本の将来のため、劇場型やワイドショー型の政治は終わらせなければならない。多くの有権者とメディアの目覚めを願う。
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