トヨタの危機は社長にあり
世界第一位の自動車メーカーになった上で創業家に大政奉還、というトヨタのもくろみの狂いがトヨタの危機を増幅している。特に豊田社長が表に出たがらない事がトヨタに対する不信感を強め、特に米国においてそれが深刻になっている。
豊田社長が米国議会での公聴会へ出席しないと言う表明で、「議会に小物を送って済ませようとしている、米国議会を馬鹿にしている」と言う声も出始めている様だ。米国人全体が馬鹿にされたと感じれば、集団訴訟が拡大し、不買運動も広がるだろう。その結果はトヨタにとって深刻なものになるはずだ。
トヨタの幹部、そして豊田社長は、社長が率先して矢面に立たないことの意味が分かっていないのではないだろうか。どうやらこの社長と今の経営陣は、引責辞任に追い込まれそうな雲行きだ。
追記(2010/02/19);
米国議会からの呼び出しを受けて、やっと出席することにしたようだが、米国人には嫌々出席すると見られるだろう。米国人の好感を得るためには、始めから自分が出席すると言うべきだった。これは、米国トヨタのトップを信頼しているかどうかとは全く別次元の、米国議会や顧客に対する経営史の姿勢の問題なのだから。
今回の対応のまずさで、豊田社長はビッグスリーの経営陣同様に、尊大な性格であるという印象を米国人に植え付けてしまったろう。今後の対応はさらに難しくなると思われる。
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