民主党の勘違い
民主党のすることを見ていると、彼らは大きな勘違いをしていたのではないかと思う。
それは、総選挙で高い支持率を得たので、民主党が決めて指示すれば有権者が従うと思い込んでいたのではないかと言うことだ。どう考えても短時間では意見をとりまとめるのが不可能なことを、あれも決めますこれも決めますと言っていたのは、そうとしか思えない。
たとえば、普天間基地移設問題。どう考えても1年や2年では現状案以外の移設先を決められるわけがないと思われるのに、いまだに短期間で来寝ると言い張っている。これは民主党が決めれば地方はそれに従うと思い込んでいるからとしか思えない。
また、数々の不正な政治資金処理に対する説明なども、民主党への高い支持率に検察がおびえて手を引くだろうと見ていた節もある。また、民主党を支持した国民が検察を非難するだろうとの期待もあったろう。
さらに最大の勘違いは、高い支持率は、マスメディアが煽り立てた反自民の流れに乗った、KYになることを嫌う人たちによるものであるにもかかわらず、小沢氏の選挙技術や戦術によるものだと思い込んだことだ。
総選挙の結果は小沢氏を支持したものではないことを、民主党は肝に銘ずるべきだ。また、小沢氏が主導する利益誘導による金権政治は、かつて自民党の衰退の始まりとなったこともだ。今回の長崎知事選挙で見られたような、閣僚を送り込んで「民主系候補を応援すれば、いくらでもいいなりに補助金を出す」などと言わせるような露骨なやり方は、民主党への失望感を高めるばかりだろう。
今の民主党は、利益誘導による集票とボスによる密室政治という、かつての自民党のもっとも悪い部分を引き継いでいる。これは小沢一郎が持ち込んであり、そのことは小沢資金に群がる新人議員達の姿によく現れている。いくらKYと言われることを恐れる有権者が大いにしても、やがては自分のしていることの意味に気がつくだろう。潮の流れは明らかに変わり始めている。
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