朝青龍の優勝
場所前には調子が上がっていないと、横審から不評をかった朝青龍が優勝した。最近の朝青龍は場所前の評価が悪いときの方が好成績を残すようだ。これも横審から毛嫌いされる理由の一つだが、それは朝青龍の年齢から来るものだろう。
長い間横綱を張ってきた朝青龍はもう若いとは言えない。だから場所前に作りすぎると後半で息切れするのだ。まだ若い白鵬とはこの点を同一には扱えない。
最近は興行成績を上げようと初日から上位同士の対戦が組まれたりするが、30年ほど前までは前半に上位同士の取り組みが組まれることはなかった。上位同士の取り組みは10日目をすぎてからと決まっていた。この為、上位力士は前半の下位との取り組みで少しずつ調子を上げ、終盤の対上位戦に備えるのが当たり前だった。ところが、前半から対上位戦が組まれる現在ではそうも言っていられない。これが上位のベテラン力士の負担を大きくしていることは間違いないだろう。
横審も昔と違い老年の素人集団だ。ベテラン力士が一場所を通じて好成績を上げるためには、場所前からどう調子を上げていけばよいのかを考えることができないのは仕方がないのだろう。因習にしがみつくしかできない年配の親方衆とともに、これも大相撲の退化の原因の一つかもしれないが。
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