「直葬」は語感が悪い
最近、直葬がはやりだという。従来の葬儀で行われてきたようなことは一切せずに、ただ火葬するのだという。故人の送りかたは、本人の遺志と家族の意志に従って行えばよいことに異議はないのだが、「直葬」はどうにも語感が宜しくない。
「直葬」→「直送」→「さっさと片付けよう」という連想がはたらき、不人情ではないのかという風に感じるからだ。また、「直」から「じか」を連想し、虐殺の犠牲者たちのように棺にも入れずに土中に埋めてしまうという連想もある。
というわけで、私には「直葬」という言葉には強い抵抗感がある。言葉から感じるイメージに無神経な現代とはいえ、もっとましな名称はないものだろうか。
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