ノーベル平和賞に込められたメッセージ
米国のオバマ大統領にノーベル平和賞が贈られることになり、これが議論を呼んでいる。しかし振り返ってみれば、過去の平和賞のどれにも政治的なメッセージが込められている。どの授与にも、その人が関わった活動が定着して、大きな流れになってほしいという選考委員会の願いが込められており、過去の業績をたたえると言うよりも世界の未来へ向けたメッセージなのだ。
その意味で、今回のオバマ氏への授与は、今まで核兵器の保有に執着してきた米国の指導者が、核兵器をなくそうと呼びかけたことを重視し、これが歴史的な転換点となり、核兵器廃絶への大きな流れになってほしい、そうしようと言うメッセージだ。特に、核保有支持者が多い米国人に、この発言を外交辞令に終わらせないでくれと呼びかけている事は間違いない。
これは、世界への、そして特に米国人に向けたノーベル賞選考委員会からのメッセージなのだ。我々も、核兵器大国の代表者が核兵器廃絶を呼びかけたという事を、もっと重大視すべきなのだろう。
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