前原発言へのバッシング
前原氏の羽田をハブにとの発言に対するバッシングが続いている。私も、前原氏は偽メール事件で大恥をかいたように軽率なところがあると思うし、ハブ空港に関する発言も言葉の使い方に配慮が欠けていたと思う。
しかし、現実の問題として成田単独でハブ空港たる容量があるかと言えば、これは全く不足していると言わざるを得ない。半世紀も昔に計画された空港でもあり、最近の航空輸送の需要に対応できていない。また、地元との協定で拡張の可能性は全くない。
この為、成田は国際線の受け入れだけで手一杯で、地方空港への便を受け入れる余裕がない。そこで、国内航空会社は韓国の仁川や釜山をハブとして利用せざるを得ない状況に追い込まれている。距離を見ても、九州へは成田からよりも韓国の仁川の方が近い。成田から国内便が飛べないこの状態が続けば、中国の上海も同じように利用される可能性がある。
このような状況を見れば、成田を日本を代表するハブ空港ということができないことは明らかだ。発着容量から言っても、ここ数十年拡張が続けられた羽田の能力は成田を大きく上回り。今や再び羽田が日本最大の空港であることは間違いないし、その事実から目をそらすべきではない。
成田が容量不足を放置すれば、韓国の仁川が日本のハブをも兼ねる状況はますます進むだろう。そうなれば、航空運輸業界における日本の地位低下は避けられない。従って、今しなければならないことは、成田と羽田の両方を国際線と国内線の両方が運行するハブ空港として運用することだ。この為には成田と羽田を高速公共交通機関で直結するようなことも考慮すべきだろう。
この点に関しては、近距離に三つの空港を持つニューヨークを参考にすべきだ。JFKからラガーディアまでは車で15分程度しかかからないし、最も遠いJFKからニューアーク(隣のニュージャージ州になるが)でさえも車で1時間はかからない。この三空港のいずれからも国際線が運行しており、三空港が一体として利用されている。
下らぬ体面争いなど止め、航空運輸業界における日本の地位低下を防ぐため、両空港の連携化を最優先にすべきだ。前原バッシングを楽しんでいる余裕など無い。
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前原誠司国土交通相が言っているように、日本の地方空港は韓国の仁川空港をハブ空港として使っている。
羽田空港の滑走路が足りないから。
来年には羽田空港に第4(D)滑走路ができるが、それでも滑走路が足りない。
予算を取って、速やかに第5及び第6滑走路を作り本格的なハブ空港としてもらいたい。
国内外の人と貨物の利便性が向上するだけでなく、国益ともなるものである。
観光立国として外貨を取り入れるためにも必要である。
韓国の航空会社2社は、日本の28都市に乗り入れ、韓国ハブ空港経由で日本人を海外に送り出している。
皮肉にも現状では残念ながら、日本の地方空港は、半ば韓国のために作ったようなもの。
Posted by: 羽田と関空をハブ空港に | October 19, 2009 07:30 AM