トンデモ科学者の疑問(宇宙編7)-かみ合わない議論
宇宙には直径10億光年にもなる温度の低い領域があるという。低いと言っても、周囲に較べて絶対温度で100万分の70度程低いというだけのことなのだが、それが一体どのような理由によるのかが議論の対象になっているらしい。
ところがナショナルジオグラフィックWEBサイトの記事によると、低温領域は宇宙の温度分布を測定するのに用いた統計的はデーター処理法(球状メキシコ帽型ウェーブレットというそうだ)の特性によってある様に見えるだけで、異なるデーター処理法で調べたところでは実在しないという説が出されたという。
これに対し、低温領域の研究者からは、新説で使用されたデーター処理法は精度が悪い、低温領域を見つけるには球状メキシコ帽型ウエーブレットの方が優れているという反論が出されているそうだ。
一方は実在に疑問があるといい、他方は実在するという前提で反論している。どちらの陣営も一流の天文学者なのだろうが、これほどかみ合っていない議論も最近では珍しい。
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