産経新聞社の不適切発言取り消し(不偏不党という欺瞞と幻想)
産経新聞社社会部の記者が、自社が開いているTwitterに民主党への敵愾心をあらわにした書き込みをしたらしい。読者から非難を受けて、産経新聞社は慌ててこれを取り消し、我が社は不偏不党であると謝罪したそうだ。しかし産経新聞社に限らず、マスメディアが不偏不党というのは明らかな嘘だ。
たとえば朝日新聞社は天声人語で、「今まで自民党に厳しくしてきたが、民主党が政権についたからには民主党に厳しくする」と書いた。これは、「朝日新聞社は与党に厳しい新聞社である」という宣言であり、いたずらに不偏不党を称するよりも潔い。
これに対して、産経新聞は安倍政権の戦前回帰を熱心に支持し、今回の選挙では明らかな反民主党キャンペーンを行っていた。それにもかかわらず不偏不党を称するのは明らかな欺瞞行為である。他の新聞社についても多かれ少なかれ偏りがあるのは明らかだ。
マスメディアが不偏不党である必要はない。むしろ自分の立場、どの派の主張、どの政党を支持しているのかを明瞭にすべきだ。
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