責任追及
総選挙が終われば、自民党とその支持者の間で責任追及が始まるだろう。恐らく、郵政民営化選挙後の首相たちの責任にしようとするだろう。しかし、本当の責任者は小泉氏だ。
なぜならば、彼は自分の賛同者以外には一切耳を貸さず、実力者(といわれる人たち)が事前に話し合って方針をまとめるという習慣をなくした。そして反対者と直接話し合うことを避け、マスメディアを利用して反対者を攻撃した。これが党内に自分の意見(主に不満だが)をマスメディアにぶちまけるという新しい習慣になった。そして、党幹部が方針をまとめようとしても耳を貸さず協力もしないという事が党内に蔓延し、これがまともな政権運営ができない状態に党を追い込んだのだ。
このようにして小泉氏は自民党政権を崩壊に追い込んだ。自民党をぶちこわすと言ったとおりになったわけだ。小泉氏の意図とは全く異なる形なのだろうが。
今後民主党政権がどのような形で運営されるのかは分からないが、民主党も同じ問題を抱えている。恐らくなかなか党内がまとまらず、政策決定は円滑には進まないないだろう。
両党の国会議員が、それぞれの党内で議論し合い協力し合う習慣を取り戻さなければ、日本の政府の統治能力は回復しない。それは、密室政治や実力者のなれ合いとは違うのだ。事前の議論や意見調整を(いわゆる根回しだ)を全て悪いと決めつけたマスメディアや国民にも責任はあるのだが。
それが戻ってこなければ、政治同様国民生活の安定もない。
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