自動車の今後
レースを含めて自動車の世界が騒がしい。関連技術の発展が早いので、一般用と向けとしては純内燃機関のものは10年以内に新型の開発が行われなくなる可能性もある。
今後の自動車としては当然予想されるように、当分はハイブリッド車と電気自動車が並行して開発されるだろう。
その中でも、日常の足として使う用途には電気自動車の普及が専門家の予想以上に速い可能性がある。それは電池の進歩によって走行可能距離が急速に伸びたからで、既に日常の使用には十分なものになっているからだ。電池メーカーの低価格化競争も激しいので、車両価格も急速に下がっていくだろう。
一方、どうしても長距離を走らなければならない用途もある。貨物輸送に従事する大型トラックや観光バスや著距離路線バスは、ハイブリッドジーゼルエンジンが使われるようになるだろう。回生ブレーキシステムを装備すればさらに燃費が向上しブレーキの負担も減る。また、やはり長距離を走る事が多いスポーツカーも、当分はハイブリッドシステムになるだろう。
このような環境の中では、自動車レースも変わらなければならない。自動車の歴史の初期には技術開発を牽引した自動車レースだが、今やショウビジネスの色彩が強くなっている。今の形の自動車レース用技術は、遠からず市販自動車とは縁のないものになってゆくだろう。そのような例としては、エアレースやパワーボートレースがある。恐らく、自動車レースもそのような過去の技術を利用した見せ物として生き残ってゆくのだろう。
それにしても、そろそろ日本メーカーからもハイブリッドシステムを使ったスポーツカーが発売されても良いと思う。プリウスやインサイトの動力システムを使ったスポーツカーであれば、事業として十分に現実性があるだろうに。
追記(2009/06/23);
日産自動車が電気自動車の量産に乗り出す事を発表した。電気自動車重視の欧米メーカーとの開発競争も本格化したようだ。トヨタやホンダも乗り遅れるわけにはいくまい。
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