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June 2009

June 28, 2009

改革≠改善

「改革」は「改善」では意味が異なる。

漢和字典を見れば分かるように、「改」も「革」もともに「改める、改まる」つまり「異なった状態にする」という意味しかない。つまり「改革」してもそれまでより良くする必要はないという事だ。従って「改革」によってそれまでより悪くなっても差し支えない。

だから「小泉改革」でも、変えられた結果それまでより悪くなったことの方が多いのも当然だろう。彼は変える事のみを求め、その結果が良くなるのか悪くなるのかについては全く関心がなかったのだから。

今必要なのは、「改善」であって「改革」ではない。もちろん、「改善」と「カイゼン」もまた全く意味が異なる。

June 27, 2009

東国原知事のカウンターパンチ(知事を見下す国会議員)

自民党からの衆院選出馬要請に、「自民党総裁にするなら出てやってもいいよ」と東国原知事。それがあり得ない事を十分承知したうえでの強烈なカウンターパンチだ。

「宣伝係として身勝手に利用されるのはごめん被る。要請するなら自分を総裁にするぐらいの覚悟でこい。」と、自民党の気骨のなさに対する批判だろう。その意気や良し。

それにしても、どの党にも共通する「困ったときのタレント頼み」。政治家はますます素人化し、政治のレベルが下がってゆく。プロフェッショナル(専門家)としての自覚と能力がある政治家はいないのか?

追記(2009/06/24);
自民党の一部から早速反発の声が上がっているようだ。「中央政治の実績もないのに総裁とは何様のつもりか」という事だが、一国一城の主である知事に対して、それを捨てて一兵卒になってくれと求める虫の良さが分かっていないようだ。

虫の良い依頼に対し、相手にはとうていのめない条件を出して断りの言葉に代えるのことは特に珍しくもない。その意図が分からぬような大物政治家がはびこっているのは情けない。

追記(2009/06/26);
小渕優子議員が首相や総裁は死にものぐるいでやっているのに、東国原知事がそんな条件をつけるのは生意気だとの発言。知事は死にものぐるいでやっていないとの考えのようだが、これは知事や地方自治体の首長を見下してバカにした発言で全くの思い上がりだ。こんな認識で大臣を務めるとは自民党も人材不足。落ちたものだ。

追記(2009/06/27);
間の抜けた東国原批判がまだまだ続く国会議員さんたち。そして、それをおもしろおかしくしようと煽るマスメディア、さらにそれを喜ぶ視聴者たち、本当にエスプリがない人たちだ。

ファラ・フォーセット

マイケル・ジャクソンの死にすっかり隠れてしまったが、ファラ・フォーセットが亡くなった。我々の世代には、チャーリーズ・エンジェルのジルでなじみが深い女優だ。癌で闘病していて、つい先日長年のパートナーのライアン・オニールの求婚を受け入れたと報じられたばかりだった。一度離婚歴があるはずだが、それが彼との結婚をためらう理由だったのかもしれない。

ファラは美しくて明るく茶目っ気があり、私にはアメリカという国の明るさと豊かさ感じさせる女優の一人だった。チャーリーズ・エンジェルのアクションシーンでもどことなくおしとやかかつユーモラスで、今のひたすら破壊的でバストと肌の露出でエロティシズムを強調するのとは異なり、健康なセクシーさを感じさせるものだった。

また一人、セクシーな女優がいなくなった。セクシーな女性の時代が終わりをつげ、メディアではエロティックな女性がますます増えるのだろう。

野党が児童ポルノ規制に反対

今国会に提出されている児童ポルノ規制法案に、民主党を始めとする野党が反対しているようだ。反発を恐れて表面上は規制反対を唱えてはいないが、実質的に規制を骨抜きにする修正を要求している。

裸の子供の写真が全て猥褻だとは思わない、むしろほほえましいものも多い。しかし裸の子供の写真を性的なものと感じる異常性向者が多数いて、自動ポルノ市場があるのも確かだ。そしてそれが原因で子供に対する性犯罪や虐待事件が発生しているもの間違いない。

あれこれと規制対象外を設ければ、異常性向者やそれを商売にする者たちが抜け穴を考えついて規制を尻抜けにしてしまうのは明白。ここは政府案通り単純所持も規制対象にすべきだ。芸術表現の自由を主張するものもいるが、それよりも子供の福祉は優先する。

June 26, 2009

政治資金疑惑

検察審議会の決定通り二階氏の政治資金担当者を起訴すれば、いずれ鳩山代表やその他多数の政治家の政治資金担当者を次々と起訴しなければならなくなる。政治家から期待通りの処遇を受けられなかったものによる内部告発はまだまだ続くだろうから。これは検察の特捜本部にとっては、とても手が回りかねる事態だ。

民主党も自党の議員が巻き込まれる事を恐れて二階氏の追求は手控えている。政治資金疑惑は全ての党にとって人ごとではない。各党とも穏便な幕引きを望んでいる事だろう。

それとも民主党は、政権獲得後に指揮権発動で政治資金疑惑の捜査を終了させるのだろうか。

June 25, 2009

浜の真砂は尽きるとも・・・・

「浜の真砂は尽きるとも、世に悪党の種は尽きまじ。」とは有名な歌舞伎の台詞だが、次から次へと出てくる政治資金(だけではないが)がらみの疑惑。まさに「浜の真砂は尽きるとも、世に疑惑の種は尽きまじ。」だ。

特捜も、調べる対象が多すぎて頭を抱えている事だろう。こんなに多くては、捜査員の数を百倍にしても足りるかどうか・・・・。

日本人お得意の「赤信号、みんなで渡れば怖くない。」が、政治資金疑惑の分野でも蔓延しているようだ。大物がやっているなら当然小物もやっているのだろう。

政治の世界には道徳も矜恃もないらしい。まして公正や正義など、望む方が愚かという事か。

June 24, 2009

ガバナンス能力不足の政治家たち

またまた政治団体がらみの不祥事がささやかれている。

不祥事や疑惑の度に、政治家は「秘書に任せているので知らない」、「団体責任者に任せているので知らない」を繰り返してきた。しかしこの言い訳は民間企業では通らない。ガバナンス(統治・管理)能力に欠陥があるとして非難され、責任を追及される。

政治家でも同じことだ。秘書や政治団体幹部の不祥事は、政治家本人にガバナンス能力がない事を示している。自己の政治団体の統治ができない政治家に国の統治ができるはずがない。政治団体の不祥事についても、政治家本人の管理(統治)責任を厳しく追及すべきだ。

(注;governance=統治、支配、管理などをすること。 類語;government=統治、支配、政治、政体。)

June 23, 2009

地方自治は知事のためのものか?

国に対しては都道府県の自治の権利を主張し、府下の市町村に対しては自治の権利を否定する発言が続く大阪府の橋下知事。今度は自分の指図に従わない市町村長は落選させろと有権者に要求し始めた。

地方自治は知事の独裁のためにあると言わんばかり。有権者の選ぶ権利は全く眼中にないようだ。

自己虫(中)の極み。

トンデモ科学者の疑問(人類学編2)

人にはなぜ右利きが多いか?その理由を考えてみた。

かなり以前の事になるが、乳児は頭を左側にして抱くと落ち着きやすいという記事を読んだ事がある。理由は親の鼓動音がよく聞こえ、それが子供を安心させるからだという。その事から人に右利きが多い理由が分かった。

子供の頭が左胸に来るようにするには、左腕を使う方が都合がよい。人の体に毛が少なくなり、子供が自力で親にしがみつけなくなって以来、人は子供を抱いて移動したり作業をしたりしてきたに違いない。その時、子供が落ち着いて大人しくしていてくれるという理由で、左腕で抱く事が多かったろう。そしてそれは右腕で細かい作業や力仕事ができる方が有利であることでもあった。それが長期にわたって続いたため、次第に右利きの比率が高くなったのだろう。つまり、左手は子供を抱くような持続的に一定の力を出し続けるように、右手は細かい作業や瞬間的に大きな力を必要とするように分化したという事だ。

私は右利きなので子供を左手で抱いていた。それは右手を空けておけるという意味でもあるのだが、特にそれを意識した事はなかった。多くの人もやはり初めて子供を抱くときからそうしているのではないだろうか。おそらく、左利きの人が左手で子供を抱くと、右利きよりも不自由と感じるだろう。もしかするとそれが、左利きの人に右利きより器用な人が多い理由かもしれない。

人が文明化して以来、子供の運搬にいろいろな器具が使え両手をあけておけるようになった。つまり右利きが有利という理由が少なくなったことになる。現在は左利きの人が増加しているのかもしれない。

June 22, 2009

自動車の今後

レースを含めて自動車の世界が騒がしい。関連技術の発展が早いので、一般用と向けとしては純内燃機関のものは10年以内に新型の開発が行われなくなる可能性もある。

今後の自動車としては当然予想されるように、当分はハイブリッド車と電気自動車が並行して開発されるだろう。

その中でも、日常の足として使う用途には電気自動車の普及が専門家の予想以上に速い可能性がある。それは電池の進歩によって走行可能距離が急速に伸びたからで、既に日常の使用には十分なものになっているからだ。電池メーカーの低価格化競争も激しいので、車両価格も急速に下がっていくだろう。

一方、どうしても長距離を走らなければならない用途もある。貨物輸送に従事する大型トラックや観光バスや著距離路線バスは、ハイブリッドジーゼルエンジンが使われるようになるだろう。回生ブレーキシステムを装備すればさらに燃費が向上しブレーキの負担も減る。また、やはり長距離を走る事が多いスポーツカーも、当分はハイブリッドシステムになるだろう。

このような環境の中では、自動車レースも変わらなければならない。自動車の歴史の初期には技術開発を牽引した自動車レースだが、今やショウビジネスの色彩が強くなっている。今の形の自動車レース用技術は、遠からず市販自動車とは縁のないものになってゆくだろう。そのような例としては、エアレースやパワーボートレースがある。恐らく、自動車レースもそのような過去の技術を利用した見せ物として生き残ってゆくのだろう。

それにしても、そろそろ日本メーカーからもハイブリッドシステムを使ったスポーツカーが発売されても良いと思う。プリウスやインサイトの動力システムを使ったスポーツカーであれば、事業として十分に現実性があるだろうに。

追記(2009/06/23);
日産自動車が電気自動車の量産に乗り出す事を発表した。電気自動車重視の欧米メーカーとの開発競争も本格化したようだ。トヨタやホンダも乗り遅れるわけにはいくまい。

大揺れのF1

自動車レースのF1が大揺れのようだ。車両開発費を抑えて参加チームを増やしたい運営会社と、自由な開発を望む既存チームが対立して分裂もあり得るかという状態らしい。

運営会社にとって、参加チームが増えれば参加料、スポンサー料による増収が期待できる。また、チーム数の増加によって競り合いが多い、観客が喜ぶレースが提供できるので観客増も期待するだろう。その一方で従来から参加しているチームにとって、自由な技術競争が制限されては高度な技術力をアピールする場としては物足りなくなる。

主要チームは、規制が撤回されなければ来シーズンから別のレースシリーズを立ち上げると主張しているようだ。

近年、F1は運営会社によるショウビジネス的性格が強くなっているように思える。自動車の動力が内燃機関から電気モーターに変わろうとしている現在、このままのレースを続ける意味があるかどうかから見直すべきかもしれない。

June 18, 2009

臓器移植は法改正で変わるか?

法の規定を変えても臓器提供者が増える事はないだろう。この問題の根底には、自分あるいは家族のために他人が死ぬ事を願望するということへの嫌悪感、と医療機関による脳死判定への不信感、ぞして臓器を取り出すのは死者への冒涜ではないかという日本の伝統的な道徳観があるからだ。これを解決しない限り提供者の増加はない。

この問題を根本的に解決するためには、移植ではなく再生医療の進歩を急がなければならない。いくら法律をいじくり回しても根本的な解決にはならない。

June 17, 2009

改革にはPDCAサイクルが必要

言いっぱなしでやりっ放し、変えさえすればいい、の小泉改革の欠陥、いやむしろ欺瞞が次々と明らかになっている。改革の品質という観点で見れば、小泉改革は明らかに品質不良だ。民間の経営技法を活用すると言いながら、民間で一般的なQC技法やISO9000の技法はまるで顧みられなかったといっていい。

てんでんばらばらで、変える事以外は無視し、結果的に資本家の利益誘導にしかなっていない小泉改革を収拾するには、庶民のためにどう利益を生み出すかという観点からカイゼンを行う必要がある。

そのためにはQCツールを活用してPDCAサイクルを回し続けなければならない。改革にはその品質(庶民にどのような利益があるのか)が不可欠である。その検証を行おうとしない小泉改革は明らかに欠陥品だ。

次に政権を取るであろう民主党には、小泉改革のカイゼン活動を行ってもらいたい。改革は改善でなければならないからだ。


注;もっとも、QC活動は部下にやらせるもので、経営幹部はする必要がないと勘違いして自分自身に適用しない財界人も多いが。

June 16, 2009

鳩山解任要求派が解任反対派に化けた

鳩山氏解任で大合唱していた閣僚や国会議員たちが、解任は麻生氏の判断が悪かったと口を揃えて言い始めている。世論を読み違えた自分たちの判断のまずさを隠そうと躍起になっているようだ。

鳩山氏解任を麻生氏に押しつけた自分たちに追求が来ないようとの事だろうが、今更手遅れだ。もはや小泉改革が票になる時代ではない。小泉改革の欠陥(むしろ欺瞞)が次々と明らかになり始めた今、改革推進派は最早守旧派となっている事を認識すべきだ。

票にするなら小泉改革の手直しを主張すべきだろう。いまや骨太の方針よりも、弱者に優しい方針の方が票になるはずだ。

June 15, 2009

小泉老害説(自分の首を絞めた小泉チルドレン)

どうやら小泉氏は自民党にとって老害に過ぎなくなっているようだ。

国民の多くが、果たして小泉改革は国民にとって利益があったのだろうかとの疑問を持ちだしたにもかかわらず、自分の体面のみを考えて干渉した結果、政権交代を確実なものにしてしまった。小泉氏にとって郵政民営化にけちが付くのは我慢がならないのだろうが、それが自民党にとって致命的な失点につながる可能性は全く考えていなかった、いやむしろどうでも良い事だったのだろう。

自民党を破壊すると叫んだ小泉氏は、いまだに自民党破壊を続けている。そして政治的な能力も実績もないため、かつての小泉人気に頼らざるを得ない小泉チルドレンは、今回の西川支持で自分で自分の首を絞める結果になった。彼らの大半は次の選挙で当選できないだろう。

どちらにしても麻生下ろし?

風車に突進するドン・キホーテを思わせた鳩山(弟)氏が解任されて、西川問題は決着したように見える。しかし、本番はこれからだろう。

今回の問題に対する麻生氏の腰が引けた態度には、小泉改革支持派、反対派の双方が不信感を高めた。小泉改革支持派にとって、郵政民営化の功労者としてきた西川氏の更迭は、郵政民営化の否定につながる恐れがあり、とうてい受け入れられるところではなかった。なぜならば、民営化支持派、特に政治的実績のない小泉チルドレンにとって、郵政民営化に協力したことしかセールスポイントがない。その民営化の暗部が暴かれる恐れがある西川氏更迭は、彼らにとって致命的だからだ。麻生氏は彼らから退陣要求の大合唱を恐れて鳩山氏の更迭に追い込まれたわけだ。

また、西川続投反対派にとっては、不明朗な民営化処理を放置すれば自民党の支持低下に繋がり、次の選挙が戦えないという不安が強かった。このような不安を持つ人たちが、孤立しているように見える鳩山氏を陰で支えた事は間違いない。これが原因で選挙前の総裁交代という要求がやはり高まるだろう。

結局、調整に出るべき時に出なかったために麻生氏は追い詰められ、国民の麻生氏と自民党に対する不信感も高まった。現状では、民主党によほどの大失策がない限り次の選挙で民主党が過半数を占めるだろう。そして西川氏も、来年の株主総会では解任され、優勢資産処分疑惑の解明が始まるだろう。

「三方一両損」は講談の大岡裁きとして有名だが、今回の麻生裁きはどうやら「三方大損」となったようだ。得をしたのはもちろん民主党だ。
(2009/06/13)

追記
本日の3大新聞の報道によれば、やはり麻生内閣と自民党の支持率は激減した。国民の多くが郵政民営化に伴う資産処分に疑惑を持ち始めた今、小泉氏による民営化推進を出せば票を集められると考えるのは間違いだ。小泉人気に頼るしかない小泉チルドレンには気の毒な状況だが、小泉チルドレンはもはや国民にとって用済みだ。そしてまた、小泉氏自身も国民にとってはもはや不要品だ。
(2009/06/15)

空からオタマジャクシが降る

各地で、空からオタマジャクシや小魚が降ってきたとして話題になっている。

山科鳥類研究所などの専門家も、鳥が飛行中に吐き出す事は聞いた事がないと言うし、竜巻の情報もないので原因が分からないとの事。

しかし、水鳥が子育てのためにため込んだ魚を狙って、他の鳥が襲撃して吐き出させる事はよく知られている。よく知られたものでは、トウゾクカモメ(盗賊鴎)が他の小型のカモメを襲って餌を吐き出させて横取りする。この為に盗賊の名が付いたぐらいだ。また、カラスやトビが餌を横取りする例も知られている。

折しも鳥たちは子育ての真っ最中。降ったものから見て、餌を巣に運ぼうとしているサギ類が、カラスやトビに襲われて吐き出したものだろう。

June 14, 2009

官僚と国会議員とどちらが信頼できるか?

官僚と国会議員とどちらが信頼できるか?
私の答えは「どちらも同じように信頼できない」だ。

官僚の汚職も多いが国会議員の不正行為も多い。さらに国会議員が政治献金を受けて、官僚に無理難題を押しつけることも多い。

公務員制度改革によって高級官僚の人事権を内閣が握るようなると、与党国会議員は今以上に無理難題を押しつけやすくなる。「党の有力者に訴えて昇進できなくするぞ」、あるいは「左遷するぞ」と言えるからだ。国会議員が諸手を挙げて賛成するのも当然だ。

各党もマスコミもこの面には口を閉ざして、いい事ばかりのように宣伝している。そして多くの国民もそれを信じ込んでいる。しかしこの制度改革によって、国会議員が官僚に対して不当な圧力をかける事例は増えるだろう。

厚労省エリートの逮捕

厚労省のエリート局長が逮捕された。

虚偽の認可書を部下に発行させたとの容疑だが、部下に対してこれは政治案件だと説明したそうだ。政治案件とは、国会議員の口利きがあって拒めないという意味だ。

一般に次官を狙うエリート官僚は国会議員の圧力に弱い。なぜならば次官に昇進するためには国会議員の後押しが必要だからだ。従って、国会議員ににらまれると次官競争で大きなハンディキャップとなる。

違法の疑いがある事を含めて、無理難題を押しつけるのは与党議員が多いが、野党でも大物議員やそのお気に入りは同じような要求をすることがある。今回は民主党議員の名前がささやかれているが、自民も民主も体質に差が無くなり、政権交代が見えている今、官僚に対する口利きはますます激しくなっているだろう。

また、高級官僚の人事権を内閣が握る公務員制度改革によって、国会議員はますます官僚に無理難題を押しつけやすくなる。このような違法行為を要求する政治案件はますます増えるだろう。各党が公務員制度改革に熱心なのも当然だ。

「見張り人を誰が見張るのか?」という古い言葉がある。違法行為をさせないように見張るべき者が、違法行為を要求するのだから見張りの意味をなさない。それが公務員制度改革の実態だ。

民主党への要望

日本郵政社長人事の不手際で、次の政権を民主党が得る事がほぼ確実になった。そこで民主党への要望をかいてみたい。


まず、今までのように「どうせ否決されるから単なる人気取りでよい」といわんばかりの政策ではなく、現実に実行可能な政策を提出してほしい。

次に、自民党と変わらない、いやむしろ激しい党内の派閥抗争はやめてもらいたい。自民党は元々寄せ集め集団だが、政権奪取だけが共通目的の自民党以上の寄せ集めの民主党では、党内抗争が激しくなればたちまち分裂するだろう。

次いで、「骨太の方針」という美名(?)のもとに行われた、小泉改革の弱者切り捨てや国民資産の投げ売りの是正を行ってほしい。民営化による無駄排除との仮面の下で、実際には資金を持つ者の利益を優先して行われた改変の結果、多くの勤労者が苦しむ事になった。これを改めない限り日本社会の安定度はどんどん低下するだろう。

1960年代から盛んに行われた教育改革で、日本政府は権威に従順な国民を育てようとしてきた。それは成功し、若者たちは大勢に従う事を美徳と考え、独自性を主張する者を「KY」と呼んで集団から疎外する事が当然と見なされるようになった。また、政府とマスコミが協調して行うキャンペーンは鵜呑みにして信じる者が多い。この結果、現代社会に違和感を覚える者は疎外を恐れ沈黙し、それがさらに疎外感を募らせ、ついには暴発に至る。現在はこれが散発的に起きているだけだが、やがては集団で暴動となる可能性は大いにある。これを防ぐためにも、小泉改革では無視された弱者への目配りのある政策を求めたい。

June 12, 2009

若者よ、主体的に行動せよ!

「主体的に行動せよ!」とは、安保紛争、大学紛争時代の若者たちのスローガンだった。今の若者たちにはこの時代は評判が悪い様だが、この言葉は今まさに必要とされている。

今の世の中には、弱者切り捨てと格差固定のシステムが、効率化改革と市場原理化によってまかり通っている。マスコミはかつてこれをはやし立て、国民もそれに熱狂した。今まさにその欺瞞が露呈しているが、マスコミは口をぬぐって素知らぬ顔をしている。そしてその結果、若者たちの疎外感と閉塞感は高まっている。

主体的とは自分の意思で考え、自分から行動する事だ。現状を打破するためには、若者たちの主体的行動が必要なのだ。立ちすくんで誰かが何かしてくれるのを待っているだけでは、何も変わりはしない。

若者よ、立ち上がれ!そして仲間を集めて声を上げよ!主体的に団結せよ!

June 11, 2009

広がり続ける新型インフルエンザ

千葉に続いて東京でもインフルエンザが流行し始めている。全国あちこちに飛び火して広がり続けている状態のようだ。ただ、報道はなにやら密かにといった趣で、片隅の小さな記事でされている。

はっきり言って、マスメディアも一般市民ももう飽きたというところなのだろう。また、全国から東京にやってくる修学旅行生やビジネスマンは多い。東京への修学旅行やビジネス旅行を自粛されては日本の経済が立ちゆかないという面もある。

最初の流行地が東京だったらどんな混乱になった事か。恐らく、日本経済が壊滅的な打撃を受けるかのような煽り報道がされたろう。マスメディアにはその点も今回のインフルエンザ報道に関する反省点としてもらいたい。

June 09, 2009

量刑;明確な基準は裁判員制度の精神を損なう

裁判制度の開始に伴い、明確な量刑基準がない事を不満とする声が一般市民に多く、マスメディアにも明確な量刑基準作りを要求する動きが見られる。しかしそれには反対だ。

そもそも、裁判員制度は法律家だけが裁判に参加でき、量刑などの判決が機械的かつ硬直的で一般市民の感覚とずれがある、という主張から始められたものだ。従って、裁判員制度の下では、一般市民の感覚で柔軟に量刑を決める事が求められている。そこに明確な量刑基準を作り、裁判員はそれに従って量刑を決めればよいと言うのでは裁判員制度の意味がない。そんな機械的な決め方を排するために裁判員制度が作られたのだから。

日本人はとかく右に倣えをしたがる。一般社会には他人と違う行動をする者を嫌う傾向が強く、そのような者を非難したり疎外したりする。だから、他人と違う行動ををとる事を避ける者が多い。他人に倣って行動する限り非難される恐れが無いからだ。

このように権威者が決めた基準に従って行動したがるということは、ブランドや格付けをありがたがることにも現れている。右に倣っていれば安心だからだ。そして、独自の基準で価値判断をする者を嫌う。社会を乱すとともに、自分で判断できない弱さを批判され見下されていると感じるからだ。

明確な基準を作るならば裁判員制度など不要。機械的に量刑を決める専門家に任せておけばよい。


さらに言えば、国の支持がなければ何もしない地方自治体(及びその首長)にも同じ習性が現れている。自分に不都合な事があれば盛大に国を非難する一方で、状況に応じた迅速な行動が必要な場合には国の指針がないからできないという。独自の判断で行動して、結果が悪かった場合に非難される事を恐れるからだ。国の指針があれば、結果が悪くても責任を国に転嫁できる。要するに保身の手段でしかないのだ。だから国も、非難されない為の指針を作ろうとするので、時間がかかり対応が遅れる。結果が悪ければマスメディアがこぞって非難するからだ。つまり、これも日本人の特性の現れで致し方がないのだろう。

ついでに言えば、誰か権威がありそうな者が非難を始めればその尻馬に乗るのも、権威者を求めその主張に従う事も、独自の判断を嫌う日本人の特性だ。

June 07, 2009

神戸王子動物園の棒かつぎ熊とパズルをするオランウータン

広島県安佐動物園の熊が棒回しを再開したと話題になっている。

その記事を見て神戸市の王子動物園の熊を思い出した(まだいるのかどうか確かめてはいないが)。この熊はじじゅう立ち上がって、1m程の棒をかついで檻の中を歩き回っていた。その様子は人が天秤棒をかついで歩いているようで面白かったが、熊にしてみれば狭い檻に閉じ込められているストレスの発散法だったのかもしれない。

また、同じ王子動物園のオランウータンは一日中、5~10cm程の小枝を並べ替えてパズルゲームのような事をしていた。マッチ棒パズルを目の前でやって見せたら、興味を持つかもしれないと思った事があるぐらいだ。

どちらもその頃は、マスコミがおもしろがって取り上げる事もなかったが、今はどうなっているのだろう。一度確認してみよう。

麻生氏がまた要らぬ発言を・・・

麻生氏がまた、北朝鮮を挑発するような要らぬ発言をした。

麻生氏曰く、「戦うべき時は戦う覚悟をしなければならない」そうだが、今はまだそんな発言をする時期ではない。北朝鮮が実際に宣戦布告をしそうなときになってから言えばよい事だ。今の時期では北朝鮮を刺激して、一層かたくなにするだけで、ますます強硬な態度をとらせることになる。

時宜を得ない発言は、それがないより悪い結果をもたらす。意固地になっている小児相手の交渉は、譲らず、刺激せず、穏やかに、かつ粘り強く行わなければならない。小児相手に喧嘩をして、ただ格好をつけるだけの無駄な発言は慎むべきだ。

相手は子供、こちらは大人であることを示すべきだ。子供と同じ知性水準まで下がっていては、世界中からバカにされる。こんなにJMな(状況が見えない)人が首相とは全く情けない。

June 06, 2009

有りそうで無い商品

有るといいと思うのだが見あたらない商品。

1.ラジオ付き携帯電話
私としては、ワンセグテレビよりFM-AMラジオ付き携帯電話がほしい。技術的には簡単に思えるがどこにもない。ハイテクに見えないから高く売れないと思うのだろうか。音楽を聴くにも、ニュースを聞くにも便利なのだが。シーズ先行型商品である携帯電話では、技術者も開発したがらない(面白くない)のかも。

2.持ち替え用電話機
状況に合わせて複数の電話機を切り替えて使えると良いのだが、今のところ中古品を買って使うしかないようだ。USIMカードを差し替えるだけでよいので簡単なのだが。
販売店でなぜ電話機だけを売らないのかと聞くと、契約回線数が減り、利益が減るからできないということだった。ひとつの番号で異なるデザインの電話機が使えるので、喜ぶユーザーは多いと思うのだが。

3.DVD無しのHD録画装置
我が家の使い方ではDVDに移して永久保存することはありそうにもない。ビデオテープの時代から、時間帯の都合で見ることができなかった番組を録画して、見終わったテープは次の録画に使用する。画質が悪くなってきたら新品のテープに交換する。数本のテープを順番に使っていたので新品を買うのも数年に1回だった。レンタルのテープやDVDを見る事もない(映画はやはり映画館で見たいので)。
この使い方ではDVDは不要で、ハードディスクだけでよい。テラバイト級のハードディスクの価格も急速に低下してきている昨今のこと、資源節約にもなるし安く作れるはずなのだが・・・・。高い価格で売りつけるため、使いもしない機能をつけて売ることばかり考えている家電業界だから、商品を出しそうにもないが。

日本郵政社長人事で麻生内閣崩壊?

自民党の郵政民営化支持グループと鳩山総務大臣との対立が、麻生首相を身動きのとれない状態に追い込んでいる。民営化支持グループは社長続投望み鳩山氏の更迭を要求している。

しかし、不明朗な資産処分問題をそのままにして鳩山氏を更迭すれば、次の総選挙への悪影響は避けられない。さらに、資産処分が正当であるかどうかの検証を進めれば、現社長の経営責任問題、ひいては民営化の正当性にへの疑問に発展するのは避けられず、これは民営化支持グループにとってはとうてい受け入れがたい。

民営化支持グループは社長を続投させて資産処分問題に蓋をすることを望み、鳩山氏は国民の支持は自分にあると判断して譲らない。はたして麻生首相は、これを裁くことができるのだろうか。現状では、社長が自発的に続投を遠慮することが唯一の出口に思えるがそれもありそうにない。

この問題が麻生首相を辞任に追い込む可能性は大いにある。問題の根本は、変えさえすればその実質や問題点はどうでも良かった小泉氏にあるのだが・・・・。

確かに小泉氏は自民党と自民党政権を崩壊させたようだ。

June 05, 2009

選挙区の世襲制限は、有権者の選ぶ権利を侵害する

選挙区の世襲制限に対する自民党の姿勢が後退したと、マスメディアから批判が出ている。確かに、自民党の論拠が曖昧模糊としているし、以前に出ていた職業選択の自由の侵害だという主張も的外れだ。しかし、選挙区の世襲制限の最大の難点は有権者の選ぶ権利を侵害するという点だ。

全議員の子供が同じ選挙区から後継者として立候補したとき、そのものを代議員として好ましいとして投票するかどうかを決める権利は、その選挙区の有権者に対して憲法で保障された権利だ。これを侵害することは政治的自由の侵害でもある。故に私は選挙区の世襲制限には反対する。

何度でも繰り返すが、世襲候補を自分たちの代表として議会に送るかどうかは、その理由がいかなるものであろうとも、その選挙区の有権者の判断に委ねるべきだ。世襲議員を非難することは、その議員を当選させた有権者を非難することでもある。

また誰であろうとも、他選挙区の有権者が誰を選ぶかについて干渉することを許すべきではない。それは全体主義者たちに、選挙の自由に介入する手がかりを与えるからだ。

地球の将来は温暖化? それとも寒冷化?

文明化による環境汚染に伴う温室効果ガスの増加が原因で、近い将来地球の気候は温暖化するとの考えが広まっている。環境学や気候学の研究者の間ではこれが主流だが、それとは異なる懸念が天文学の研究者から出されている。

それは、地球が寒冷化し小氷河期が始まりつつあるのではないかという指摘だ。根拠は、太陽活動が過去数百年無かったほど衰えていて、黒点極大期であるにもかかわらず黒点が少なく、太陽からのエネルギー放射も減少していることだそうだ。

前回このような現象が現れたのは16~17世紀で、このときにはロンドンのテムズ川が分厚く結氷するなど、世界的に寒冷な気候が続いたそうだ。これについては私も、凍ったテムズ川で大勢がスケートを楽しんでいるところを描いた銅版画を見たことがあるので、実際にあったことなのだろう。

また、しばらく前から太陽内部からのニュートリノの量が異常に少なく理論と会わないことから、太陽内部での核融合活動が低下しているのではないかという可能性が提出されていた(異論もあるようだが)。その時は、これが太陽中心部で起きている変化の前触れであるとすれば、それが表面での活動に現れるのに100年以上かかるといわれていた。しかし、太陽のニュートリノ放射が測定できるようになったのは最近のことなので、活動低下は以前から始まっていて、その影響が今になって表面に現れ始めたと言うことかもしれない。

温暖化ガスの増加によって、地球の保温効果が高まることは間違いないだろう。しかし、それについてもある期間が過ぎると寒冷化に向かうとの説がある。理由は北極の水温が上がると表面から深海への海水の沈み込みが減り、北極に流れ込む暖流が止まるので極地の寒冷化が始まり氷雪地域が広がる。これが太陽からの熱を宇宙に反射することが引き金となって、全地球規模での寒冷化が進み、最悪の場合には地球の大部分が氷に覆われるのだという。実際に北極での海水の沈み込みが数十年前に比べて減り始めているという報告もある。

このように、地球の近い将来(数百年)の気候変化については様々な意見が出されている。いずれの説も実際の観測データに基づいて出されているので、その視野で見る限りは真実を含んでいるのだろう。今後どちら向きの変化が優勢になるのかに、人類の将来の生活がかかっている。双方の変化が上手く釣り合ってくれるなどと言う、都合の良いことはありそうもない。

おそらく、太陽活動と地球全体の熱循環及び熱収支をにらみながら、温暖化ガスの量(排出量ではなく大気中の存在比)をコントロールすることが必要なのだろう。そのためには、減らすよりも増やす方が簡単な温暖化ガスの排出を、当面は減らすべきであるのはもちろんだ。

ブログ内関連記事;  「太陽活動と気候変動」 2012/09/09

June 03, 2009

使わなかったマスク

今回の新型インフルエンザ騒動で、政府やマスコミがマスクの着用を強く推奨したので全国で品不足になった。

神戸に住む我が家でも妻がすぐにマスクを買い込んできたが、そのマスクは結局包装の封も切らずじまいになった。最悪を予想して対処するのは政府として当然で、そうでなくてはいけないのだが、日本中がマスコミに煽られすぎてしまった感がある。元々日本人はマスク好きで、何かにつけて愛用するように思う。風邪の多い時期や、花粉症の季節に街中にマスク姿が多いのはご存じの通りだ。そういったことから、マスクをすることに抵抗感がないので一層マスクが売れたのだろう。

しかし今回使わなかった我が家のマスクをどうしたものだろうか。年末のインフルエンザ流行期までしまっておく他はなさそうだ。あるいは来年の花粉症の時期に使うか・・・・。

皆さんはどうしますか?

北朝鮮のお世継ぎ

北朝鮮の金家の長男と次男が国外に出てばかりいると思っていたが、これはお家継承が嫌で逃避していたものらしい。三男は継承に積極的で、ほぼ継承者として決定したそうだ。

長男次男とも政治には関心が無いとして継承を忌避しているそうだが、そういえば日本でもお家継承を嫌ってわざと放埒な生活を送った若様が何人もいたような気がする。地位に伴う華やかさや権力に魅惑されるもの、逆に地位に伴う様々な制約を嫌うもの、さらにそう生まれたからという理由でただ従順に地位に就くもの。古来、人が地位に感じるものは様々なようだ。

Windows7 の発売繰り上げ

Windowsの次期バージョンの発売繰り上げが決まったそうだ。Meと並んでMicrosoftを代表する失敗作となったVistaの余りの不評に耐えかねたというところだろう。

Vistaは機能を欲張りすぎてCPUの能力や、ハードディスク、メモリーなどの容量に対する要求が高くなりすぎ、XPからの乗り換えが進まなかった。また、ビジネス用やゲーム用のPCでは不要な機能が多く、この点もVistaよりもXPが好まれる理由になっていた。個人的にもう一つ付け加えると、始終背後で何かやっているのだが、何をしているのかがわかりにくいという点も気に入らなかった。

Windows7はVistaより機能を絞り込んで軽量化することが可能と聞くが、見せかけを派手にするだけで動作を重くするような機能は、デフォルトでは組み込まれないようにして欲しい。

Simple is The Best!

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