政治家の法的世襲制限は無意味
国会議員などが選挙区を世襲することが問題になっている。これを禁止するための法律を制定せよとの意見もあるが、これはおそらく簡単に回避されて実効が無いだろう。誰でも簡単に思いつく回避手段が幾つもある。
同一選挙区で子が立候補することを禁止すれば、最も簡単な方法として議員同士が相互に子供を後継指名する相互禅譲が多く行われるだろう。公然と指名するのではなく、互いに他の議員の子供を秘書として預かり、暗黙の内に後継者としてもよい。これまでを禁止するのはおそらく憲法上許容されないだろう。現状の世襲を禁止することだけでも憲法上微妙な問題ではあるのだから。
このほかにも回避手段は幾つも考え出されるだろう。無理矢理に法的規制を行うよりも、その選挙区の有権者の判断にゆだねる方が良い。要は、有権者が後継候補の人物を見て良しとするかどうかどうかの問題だから。
世襲が気に入らないからと自分の選挙区以外に干渉するのは、それこそ有権者の選ぶ権利の侵害でもある。その選挙区の有権者が、たとえ世襲候補であっても他の候補より好ましいとして選ぶのであれば、それは致し方のないことなのだ。
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