新型インフルエンザは隠れ患者が多い?
前の記事でも書いたことだが、今回の新型インフルエンザの感染状況を見ていると、隠れ患者が多そうな気がする。
関東で大阪帰りの患者が多発し始めたのに対して、大阪周辺では高校生以外の患者が少ない。これは患者が少ないのではなく、発熱しても病院へ行かない者が多いのではないかと思わせる。特に今回の新型インフルエンザのように重症にはなりにくいと強調されていると、高熱が出ても医者に行かず自宅で回復を待つ可能性がかなりある。それは新型インフルエンザと判明するとそれが報道されるため、周りから敬遠されてつきあいや仕事に支障が出ることを恐れるからだ。
元々日本では、高熱を押して出勤することがざらにあり、それを本人が自慢したり周囲(特に上司が)がほめることが多い。逆に、熱が出たからと簡単に休むようでは、仕事に対する熱意が薄いとして人事考課の減点対象になったりする。こうした日本の風習が多くの隠れ患者を生み、感染を広げているのではないだろうか。関東でも同じことが始まっている可能性は大いにある。
こうした隠れ患者が通勤や通学に利用する公共交通機関が、新型インフルエンザにとって絶好の感染機会になっているに違いない。それを多少とも減らすには、多少でも発熱を感じたら出勤や登校をひかえ、医師の診察を受けることが重要だ。もっとも、医師が風評被害を恐れて判定検査を回避する可能性はあるが・・・。
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