しばらく前からくすぶっていた、小沢氏に関する政治献金疑惑が一気に燃え上がった。このタイミングで動き出したのは、民主党政権になってからでは捜査がつぶされるという検察の危機感からだろう。
小沢氏としてはとにかく、選挙で政権を取ってから検察幹部の首を飛ばして捜査を中止させることを期待して、しらを切り通すしかない。あるいは指揮権を発動するか。
しかしこれで、他党の議員の政治資金疑惑の追及がやりにくくなることは間違いない。今までのように、捜査の手が着いた時点で議員辞職を迫る事ができなくなるから。
それ故に、この捜査は徹底して公正に、最後までやってもらわなければならない。これが政治的圧力によってうやむやにされれば、どの党の議員についても政治資金不正の捜査が難しくなる。検察は意地を見せ、権力者によって捜査が左右されないことを証明してほしい。
追加;
元々小沢氏は自民党のダーティな政治家の代表格の一人だった。自民党の根回し役として、党と派閥の金を使って闇で動くタイプの政治家だ。それが、自民党主流派(旧田中派)の後継争いで敗れた為自民党を出た経歴を持つ。
だから、彼には汚れた金の噂がつきまとっていたが、上手く立ち回って検察も手が出せずにいた。それが今回、西松建設の裏金疑惑を突破口に解明にこぎ着けたと言うことだ。
追加2(2009.03.05);
小沢氏の会見での説明は終始強弁に終わった。不存在の証明は一般に難しいのだが、これまで自民党の政治家がこのような説明をしたときには、小沢氏自身を含めて各野党は「説明になっていない、疑惑がさらに深まった。議員を辞職すべきだ」と非難してきた。同じ立場に置かれた小沢氏は、自分が非難した自民党議員以上の説明をする義務がある。
それにしても検察は、この種の事件ではおきまりの手順だが、少しずつ情報を流しては真綿で首を絞めるようにじわじわと追い込んでゆく。秘書を逮捕したからにはよほどの自信があるのだろう。小沢氏側はどこまで支えきれるのだろうか。
追加3(2009.03.10);
党に対しても謝罪のそぶりを全く見せていなかった小沢氏が、やっと党に迷惑をかけたと謝罪したそうだ。人に頭を下げることができない傲慢で高慢な小沢氏らしい。党代表は最終結論が出るまで辞任しないと言うことだが、結論とは秘書の起訴ではなく、おそらく有罪確定と言うことだろう。
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