食品偽装はブランド崇拝の産物
食品偽装が相次いで露見している。もちろん偽装を行う業者が悪いのだが、消費者にも責任の一端がある。
それは、消費者全般にあるブランド崇拝の風潮だ。今の日本ではブランド化や格付けが大流行している。一般には高級志向の表れと解釈されているが、実際はそうとばかりは言えない。
ブランド崇拝の根底には、消費者自らが判断する能力を持たなくなった事がある。自分で違いを判断できないため、他人による格付けや著名ブランドに頼ろうとする。そして、他人の価値判断に頼ることによって安心しようとするのだ。
一方で、消費者自身にも見た目が同じであれば偽物でもよいという考え方がある。だから偽ブランド品を、偽と知って平気で購入する者が多い。その風潮に販売者が染まるのはある意味当然といえるだろう。消費者には違いがわからないから、中身が違っていても問題はないというわけだ。
だから、食品偽装が横行する責任の一端は、違いの有無にかかわらずブランド品や格付けをもてはやす消費者にもある。
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