トラブル隠しが悪であるもう一つの理由
原子力発電所のトラブル隠蔽が次々と露見して、各電力会社は非難を浴びせられている。しかし、電力業界以外でもトラブル隠しの例は多い。
トラブルを隠す理由はいろいろあるが、トラブルが隠された結果発生する最大(だと私は思う)の問題は、同種のトラブルの再発防止を阻害する事だ。
ハインリッヒの法則に言うとおり、大事故の陰には多数の中小事故や事故に至らなかった不具合がある。こうした事例について原因と対策を詳細に分析し、その情報を共有する事によって同種事故の再発を減らす事ができる。いわゆる「ヒヤリハット報告運動」はこの考え方に基づくものだ。
トラブル隠しはこうした情報の共有を妨げ、結果として再発防止と大事故の芽を摘む事を困難にしているのだ。
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