バイオ燃料で穀物が値上がり
メキシコでは主食であるトウモロコシが値上がりしているそうだ。原因は大生産地である米国やブラジルで、エタノール生産に大量消費されるためだとのこと。穀物の値上がりが拡大すれば、慢性的に食糧が不足している低開発国で飢餓が発生する恐れもある。
飢餓を避けるため耕地拡大が活発化すれば、これは森林破壊が進むことを意味する。これでは炭酸ガス吸収が減り、生態系の破壊も進むので何をしているのか分からない。地球温暖化を回避する手段としては、バイオ燃料は基本的に方向性が間違っている。
温暖化を回避するためには、現時点では原子力との共存を避けて通ることができない。そのためには、原子力利用の安全性改良を強力に、かつ継続的に推し進めていかなければならない。むやみに恐れたり安全性を強弁したりするのは、どちらも百害あって一利無しだ。
また限られた資源である核燃料を、まだ目処が立たない核融合の実用化まで食い延ばす努力もしなければならない。それができなければ、悲惨な事態が待ちかまえている。そのために何をすべきかは言うまでもない。
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