鳥インフルエンザが変化?
鳥インフルエンザの発症報告が続いている。
しかし直近の数件では鳥の死に方が変わってきているように感じる。以前は一日で百羽以上、時には数百羽が死ぬことが多かった様な記憶があるが、十数羽から数十羽程度の例が増えてきている。
ウイルスにとっても、激しい症状で大量の宿主を短期間に殺してしまうのは生存戦略として不利である。このため、症状が軽い方向に変化したウイルスが広がりつつあるのかも知れない。
もっとも、鳥で症状が軽くなったからと言って、人間への感染性を得た時に症状が軽い保証は何もない。ウイルスが新しい宿主への感染力を得た当初に、激しい病状を表すのはよくあることだから。中型の猿から人類を含む類人猿に宿主を広げた「エボラ出血熱」や、豚から人類へ宿主を広げたと考えられる「日本脳炎」、そして古くは悪名高い「スペイン風邪」などがその例だ。
逆に病気との関連が分かっていないウイルスの多くは、宿主との折り合いを付けて共存に成功したものと言って良いだろう。細胞内器官の中には「ミトコンドリア」のように、元来は独立した生物だったと言われるものもある。細胞内で、細胞内器官の様に振る舞っているウイルスもあるかも知れない。
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