プロジェクトX終了
プロジェクトXが来春終了するというニュースを見ました。
実を言えば、私はここ1年以上ほとんど見ていませんでした。理由はマンネリと過剰な美化にうんざりしていたからです。私も元技術屋ですが、私と同じように大げさな賛美に苦笑しながら見ていた技術屋の方も多かったのではないでしょうか。特に開発に従事する技術屋なら誰もが持っている習性を、成功者たちだけの美点のように賛美するのを見るたびに、NHKもお涙ちょうだいが幅をきかせる民放並みになってしまったと感じたものです。
執念と努力がなければ成功することはないでしょう。彼らの執念と努力は大いに賞賛されるべきだと私も思います。でもそれだけでは成功することは出来ません。99%の努力と、0.9%の才能と、そして0.1%の+αが必要なのです。そのαとは、先見性の有る上司だったり、会社の経営的余裕だったり、時流に合うかどうかだったりいろいろです。努力と才能は十分だったのに、その+αを得ることが出来なかったばかりに失敗に終わった開発事業がいかに多かったことでしょう。それは技術屋であれば誰でも経験していることです。
プロジェクトXは本来なら昨年の春に終了すべきだったと思います。そうすれば番組の名を貶めるような事件も起きなかったでしょう。
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