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June 06, 2004

盲人に超音速ジェット機はどう見えるか?(またはトンデモ科学その2)

仮に音しか関知できない盲人がいるとしよう。 盲人にたいして失礼ならば目隠しされたコウモリでもいい。 彼にとって世界を観測する最大速度が音速であり、それより速いものはない事が理論的真実であるとする。

もし、彼のかたわらを超音速ジェット機が通り過ぎたら、彼にはどう感じられるのだろうか。

恐らく、何もない空中に一対のジェット機が出現して互いに逆方向に飛び去って行くように感じられるだろう。 そして一方は工場で解体されて消滅し、もう一方は同様に工場で解体されて消滅するか何か(別の飛行機でもミサイルでも地面でもいい)に衝突して消滅する。

トンデモ科学者の一人である私にとって、これは現在の理論物理学における粒子と反粒子の対生成と消滅理論のアナロジーのように思える。 工場での解体は粒子の自然消滅(もちろん構成要素は部品として回収される)に相当し、衝突は衝突による粒子の消滅(エネルーギー=部品がまき散らされる)に相当する。 もちろん光速で観測できる者にとっては工場で製造された飛行機が役割を追えて解体されたり墜落したりしているだけなのだが。

トンデモ科学その1で紹介した「科学者はマルがお好き」中では、一見超光速移動に見える現象はその途中で同じ粒子とその反粒子が対生成し、最初の粒子は生成した反粒子と衝突して消滅し、残った粒子が観測されるからだと説明する理論があることを紹介している。

トンデモ科学者としてはこれは納得しにくい。 なぜならばこれは「エネルギー保存則」を否定しているように見えるからだ。 一方の粒子のエネルギーが(質量といっても良いが)負(-)であるならばエネルギーの総量は保存されるのだが、超高エネルギーの世界では「エネルギー保存則」は成立しないのだろうか? それとも観測は出来ないが存在するという「ダークエネルギー」から供給されるのだろうか? むしろ、超光速の物体移動はあり得るのだが、我々の観測手段が「光速」に制約されているために光を超える速度で移動する現象が観測できないと考える方が理解しやすいのだが・・・。

であるとすれば、1×10^32m/秒の観測手段を持つインドラ神(前稿、トンデモ科学その1 参照)にとって粒子と反粒子の対生成はどのように見えるのだろうか?

2004/06/06 馬納戸昇(UMANANDO NOBORU)


 

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