電灯線LAN
一時期話題になった電灯線LANは今どうなっているのでしょうか?
通信への影響を心配するHAMの方々の強硬な反対があったりするようですが、低コストで無線LANのようにやたらと電波を撒き散らしたりしないメリットがあるように思います。 各家庭への入口に当たる電力計の屋内側にローパスフィルターを付けておけば、架空線へ漏出して電波をまき散らすことはあまりないと考えるのですがどうでしょうか。 古い木造住宅は別として、屋内配線部分は今ではほとんど配線用金属管の中を通していると思うのでこの部分からの漏洩も少ないと思います。
セキュリティや他の電気機器との干渉の問題もあり、コンクリートの集合住宅では実質的には同じ部屋の中でしか使えない無線LANや、配線工事をしないと家中をLANケーブルが見苦しく這いまわったりする通常の有線LANよりも、新たに家屋内にLAN配線工事を行う必要もなくすっきりと家庭内LANを使えると思います。 外国では市販品があるので、実用化されている所もあるようです。 速度は14MBしか出ないようですが通常の用途では充分な性能でしょう。
無線LAN(54MB)もためしに使ってみてはいますが、自宅(マンション)では廊下の中ほどで通信速度が数MBに落ち、向こう側の部屋ではつながりませんでした。 アクセスポイントの位置を廊下の入口にすれば改善されるはずですが、そう都合よく置き場所があるわけではありません。 外部アンテナを付ければ改善される可能性はありますが、接続ケーブルが短すぎて使えるものは見当たりませんでした(ケーブルを勝手に延ばすのは違法行為になるそうです)。 結論としては、同じ室内でノートパソコンを移動させて使う分には無線LANも使いものになるといった印象でした。
電灯線LANの開発をiインターネットへの接続手段として推進していた各電力会社が、光ファイバーへ移行して推進役がいなくなったのでしょうが、既存建物内での簡易LAN構築用としてはまだまだ価値があるものだとおもいます。
また、集合住宅での光ファイバーインターネットは建物内は電話線を利用するため、共聴用配線を利用するCATVの光ファイバーを別にすると接続会社が一社に決まってしまう問題があります。 技術上は複数社が共存することは可能なはずですが管理上の責任が持てないことを口実に一者独占を各社とも要求しています。 電力線によるインターネット接続ができれば、住民としては少なくとも3社から選択できることになるのですが。
2004/06/22 馬納戸昇(UMANANDO NOBORU)
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