文化財修復に関する私見
蒸気機関車など工業製品の文化遺産の修復や復元には厳しい制約があり、このままでは修復や動態保存が不可能になる日が来そうだ。
蒸気機関車の修復での最大の問題点は、傷んだボイラーの修復に厳しい制限があると言う点だ。 長年火で焼かれて脆化した火室やボイラーの壁を肉盛りでしか修復出来ない。 これは部分的部材交換や部分的新造が法的理由によってほぼ不可能だからだ。 なぜならば部材交換や部分的新造を行おうとすると、現在の安全基準が適用されるためオリジナルの形では修復出来ないのだ。 これが老朽化した蒸気機関車の修復や復元を難しくしている。
そこで提案したいのは、蒸気機関車のように大量に製造され大した事故もなく運用されていた装置の復元は、製造時の安全基準で出来るようにしたいと考える。 また、レプリカの作成も当時正規の形式認証を得ていたものは当時の安全基準で制作を可能にしてほしいと考えている。
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