重要施設の対ミサイル防御
ロシアのウクライナ侵略で発電所などの重要インフラ施設が攻撃されたことが衝撃を与えている。 特に原子力発電所に対する攻撃が原発反対派に力を与えたようだ。
しかし戦争で狙われるインフラ施設は原子力発電所だけでは無い。 一般の火力発電所や変電所や水道施設を破壊して生活を困難にすることで、抵抗する意思をくじくというのは戦争での常套手段だからだ。
特に最近は巡航ミサイルのような高精度誘導弾が進歩したため、遠距離から重要インフラ施設を狙うことが増えるだろう。 従ってテロ対策だけで無く遠距離ミサイル高下に対する防御も考えておかねばならない。 しかしそのような設備は数が多く、ミサイル攻撃を受けやすい沿岸地域に存在するものも多いので、低コストで効率よく防御できる方法が必要だ。
その為に対ミサイルミサイルを配置することをまず考えつくが、これでは経費がかかりすぎ維持管理の手数も膨大になる。 そこで低コストで兵器専門家で無くても維持管理が可能なののとして、防空ネットを利用するのはどうだろう。 防御する施設の周辺に鉄塔を建て、二重三重にネットを張るのだ。 通常はネットを下げておき、20~30秒でつり上げて張れるようにすれば日常のうっとうしさは軽減できる。 ネットの材質も、防刃服に使われる芳香族ポリアミドやポリイミドなどの高強力繊維を使えば、着陸に失敗して暴走した飛行機を強制停止させるアレスティングネットのように、高速で飛来するミサイルを捕獲停止させることが出来るだろう。 ネットの位置を施設本体から離しておけば、ミサイルが爆発しても被害は軽微だろう。 攻撃に後続がある場合に備えて予備のネットを準備しておき、短時間で張り替えられるようにすればなおよい。
図;防御ネットのイメージ
さらに言えば、しきりに警告されている大津波を伴う巨大地震への対策として、重要施設は海岸から少し離れた丘の陰などに建設するようにすればミサイル攻撃に対する防御ネットも作りやすく、効果も上がるだろう。
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