コンコルド再び
米国のユナイテッド航空がベンチャーと共同で超音速旅客機を開発すると報じられている。 TVのニュースで紹介された画像を見る限りでは、外形がかつて実用されたコンコルドにそっくりで、旅客数が半分程度と小さく速度はほぼ同等またはやや遅いようだ。
最新の技術でコンコルドで懸案だった燃費と騒音を解決するとのことだが、結果的にコンコルドの足を引っ張った要素の一つであるソニックブーム(超音速飛行による衝撃波(*))はどの程度軽減できるのだろうか? ソニックブームが解決できなければコンコルドと同様に超音速飛行が海上のみに制限され、運用できる航空路が限定されることになるだろう。 つまり現在ほぼ6時間かかっている米国の大陸横断航路の所要時間短縮には使えないと言う事だ。 発注予定数が15機と少ないのはこの為かも知れないが、様々なアイデアにもかかわらずいまだに解決されていないこの問題がどの様に解決されるのかが楽しみだ。
(*)昭和30年頃はまだ米軍が自由に飛行機を飛ばしていて、やっと超音速を出せるようになった戦闘機が陸上でも超音速を出していた。 このため、しばしば衝撃波の爆発音が聞こえ、当時はまだ薄いものしかなかった窓ガラスが割れることもあった。 当時東京で小学生だった私も、授業中に爆圧音で驚かされて事が何度かあった。
補足;現在航空機の開発は脱炭素の方向に進み始めているが、それと逆行するかのようなこの計画がどの様に折り合いを付けて行くのかにも関心がある。
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