抗体保有率問題
日本における抗体検査で、抗体保有率が極度に低い事が分かり謎とされている。 これは韓国においても同じのようで、3,000人以上について検査を行った結果抗体保有者は一人のみと報道されている。
この結果から韓国では集団免疫の獲得はほぼ不可能という判断になりつつ有るようだ。 日本の結果からも集団免疫の獲得は難しいと考えられるが、問題はなぜ抗体保有率がこれほど低いのかと言う事だ。
中国における追跡調査で、COVID-19に対する抗体は減少するのが早いという報告がなされている。 また、日本においても2~3ヶ月で抗体が消失したという報告もある。 もし抗体の消失がそれほど早いのであればワクチンの効果も長続きしないことになる。
その場合ワクチンで世界的流行を押さえようとすれば、1~2ヶ月の内に全世界の人口の少なくとも半数以上に接種を行わなければならない。 しかし実際問題としてそれは不可能だ。 だとすればワクチンの開発を急いでもあまり意味が無く、重症化を防ぐ治療薬と迅速に結果が出る感染検査法の開発の方が重要だと言う事になる。
従って抗体の減少速度は今後のCOVID-19対策の鍵になるといっても良い。 事実確認のため、感染時期と症状の重篤度で区分して、2種あると言われる抗体のそれぞれの量の追跡調査を至急に行う必要がある。 またワクチンも、製法や種類によって抗体の出来方や持続性が異なる可能性があるので、臨床試験ではこの点を確認する必要があるだろう。
追記(2020/07/19);
ロイターの記事にワクチンの効果の持続性に疑問が出ているとする記事がある。
「焦点:新型コロナの免疫「消滅」、ワクチン開発ハードル上がる」2020年7月16日 / 08:05
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