陸上型イージスは発射訓練が出来ない
陸上型イージスの計画が中断になった。 理由はブースターを確実に敷地内に落下させる目途が立たず、回収には多額の費用と時間が掛かると言うものだ。
これに対し、ブースターか民家に落下してもせいぜい数人が死傷するだけなのに、首都圏に核ミサイルが落下すれば何十万人もが死ぬ。 どちらが大切なのかと言う批判があった。 私もこれは正論だと思いかけたのだが、これでは実射訓練や演習が出来ない事に気がついた。
演習の度に周辺住人を避難させ、落下したブースターによる被害を補償することは不可能ではないが、それでは国民を守ると言う名分が立たない。 かといって、まったく演習をしないのではいざというときに稼働できる保証が得られない。 やはり敷地外にブースターが落下しないように出来ないのはまずそうだ。
と言うわけで現状の陸上型イージスシステムはそのままでは使えないと言うことになる。
それにしても、現状のままでは演習場の敷地内に落とせないことは始めから分かっていたはずだ。 安倍氏のお膝元だから反対を抑え込めると、高をくくっていたのかもしれない。 最近の国家事業では、この例のように強い楽観性バイアスで失敗する事例が多すぎる。
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