オンライン授業はスマホでは無理
休校対策としてオンライン授業を行うよう政府が推奨している。 しかしそれには大きな問題があることが無視されている。
その一つはインターネット接続環境の問題だ。 インターネットプロバイダーによる固定料金の常時接続環境があれば通信費を安く抑えられるが、携帯電話業者のスマホを使うデータ通信では通信費が著しく高額になる。 従ってスマホでオンライン授業に参加するのは経済的負担が重い。 スマホ経由でタブレットを使っても同様だ。
二つ目はスマホの普及でノートにしろタブレットにしろパソコンを持たないものが増えていると言う事だ。 このため、若者や子供の中にはパソコンの操作ができない者もいるそうだ。 それは別にしても、スマホの小さな画面ではイラストや図表などを見るのはつらいだろう。 画面を作ろ法にしても、スマホで理解できるような図表を作るのは簡単ではない。
まとめると、休校対策としてオンライン授業を行うには下記が必要だ。
1.インターネット常時接続環境を全家庭に持たせる。
2.少なくとも10型以上の画面を持つタブレットかノートパソコンを全児童に持たせる。
その他にも、オンライン授業で使える教材を作成する技能者も各学校に必要だ。 これは教科書出版社に報酬を払って作ってもらう手もあり得るが。
これらを完備するのはかなり厳しい条件だ。 経済的にこれが無理な家庭もあるだろうし、住宅の構造などによって有線での常時接続環境が持てず、利用できる範囲内にプロバイダーのWi-Fi末端がない場合もあるだろう。
「簡単に言うが、それを広く実現するのは不可能に近い」が特徴の安倍内閣だが、各家庭と学校で上記が実現できるような予算措置を講じて、1~2ヶ月以内に調達を終える覚悟はあるのだろうか? そうでなければ、長期休校対策としてオンライン授業を全国に普及させるのは不可能だ。
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