米国によるイラン攻撃を望むサウジ
宗派対立を背景にイランとアラブ世界の覇権を争うサウジアラビアは、米国にイランを攻撃させようとあれこれと画策しているようだ。
その口実としてサウジが支援するイエメン政府と対立するフーシ派を事実上イランの傀儡として非難し、フーシ派による攻撃をイランが直接関与しているものと米国に認めさせようと懸命だ。
しかしサウジアラビアが直接にイランを攻撃すれば、自国の石油関連施設が報復攻撃を受けで大被害を被ることが避けられない。 このため、サウジアラビアは自国はイラン攻撃に関与せず、米国または米国を中心とする西欧有志連合軍による攻撃を望んでいるものと思われる。 ただし米国は、大規模全面攻撃で一気にイランの戦闘力を奪わない限りサウジアラビアに対する報復攻撃を避けられないので、兵力増派による威嚇以上の行動には二の足を踏んでいる。
来年の選挙を控え、トランプ氏は大規模で長期の戦争に関与することは避けたい。 従って当面は具体的な証拠なしに、イランが攻撃に関与したという非難を続けるだろう。 フーシ派の攻撃は、それを支援するイランによる攻撃と見なすと言うことだ。
しかし現状、トランプ氏に対する西欧諸国の目は厳しくなっている。 トランプ氏が始めた自作自演するイラン危機に巻き込まれるのはまっぴらごめんだから、米国一人でやってくれと言うことだ。 それはトランプ氏が招集しようとした有志連合艦隊に参加する国の少なさが如実に物語っている。
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