戦争カッコイイ
日本のアニメには戦争賛美物が多い。 その大部分が戦闘用の特殊訓練を受けた若者や少年少女が、「正義」のために「悪の勢力」と戦ってやっつけると言う内容だ。 人気の高い「ガンダム」や「マクロス」など皆このパターンだ。 これを幼時から見ていると、「正義のために戦争をするのはカッコイイ事」とすり込まれる可能性がある。
「正義のために戦うことの何が悪い」と言う人も少なくないだろう。 しかし「正義」という物は立つ位置が変われば変わる物で、立場を入れ替えれば正邪が逆転することも多い。 第2次大戦で言えば、連合国、枢軸国の双方に正義の主張があり、子供達はそれぞれの正義をすりこまれてそれを信じた。 そして戦争の勝敗が決すれば、勝者が主張する正義が認められ、歯医者が主張すr正義は否定される。 これが戦争と歴史の常だ。 「歴史は勝者によって書かれる」のでこれは当然のことだ。
絶対的な「正義」の戦いがありうるのかと言う問題に加え、上記のようなアニメでは相手側の兵士達は虫けらのように惨めに殺されるが、味方は決して死ななかったり、死んでも犠牲的に「カッコヨク」死に、その死が賛美される。 さらに戦闘に巻き込まれて無残に死ぬ非戦闘員は、たとえ市街が大規模に破壊されても決して描かれない。 つまり戦争に巻き込まれて無差別に殺される悲惨な非戦闘員など存在しないというわけだ。
こうして人気アニメでは、戦争はカッコヨク美しい物だと思い込まされる。
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