凶星ネメシス
2017/02/02のコスミック・フロントで、二万六千年周期で地球に彗星の雨を降らせて生物の大絶滅を招くという、太陽系の未知の伴星を取り上げていた。もっとも、この説が提唱されてから30年以上探索が続けられているがいまだに存在の確たる証拠は見つかっていない。だが、無いことの証明はあることの証明に較べると遙かに困難なため、説自体は否定されていないようだ。
過去の生物大絶滅を招いたのは彗星の衝突だという考え方については、他にも原因となる惑星Xなど が提唱されており、これらについても探索が行われているがいずれも発見には至っていないという。
コスミック・フロントでは生物大絶滅について、過去に彗星衝突以外の説も紹介している。その説では、太陽系が銀河系を公転する過程で星の密度変化などの理由で宇宙線強度が変動し、これが原因で生ずる気候の大変動で大絶滅が生じたとしていた。
このように全く対立する説を知らぬ顔で紹介するのはこの番組の常だが。さすがに同じ回ではそれは避けるようだ。
いずれにしても、コンピューターシミュレーションで説明が付くというのは、幾つもありうる解の内の1つを見つけたと言うことで、それ以外の解が無いことは確認できない。現状ではどの説もあり得る可能性の1つと考えるべきだ。
ついでに言えば、世界の終末マニアが多いアメリカでは、今年の10月に見えない惑星が地球に衝突して人類が滅亡するという説が流れているそうだ。早く終末の日が来て天国に行きたいという「敬虔なキリスト教信者」が多いアメリカらしい。
« 政治家と世論の間違い | Main | 高波を突っ切って電車が走る »
Comments