経済成長は必要か?
過去にこのブログで経済成長に基礎を置いた経済学に疑問を呈したことがあるが、朝日新聞が2017/01/04付けの朝刊に同じ「経済成長は必要か」と題する記事を掲載している。現代経済学はGDP拡大が必須であることを前提に気づかれているが、その前提に疑問を呈した記事だ。
その前提が絶対でないとすると、現代経済学は崩壊してしまう。これは神の不存在が実証されればキリスト教徒の世界が崩壊してしまうのと同じで、現代の経済学者にとっては疑問持つことが許されないものだ。
しかし、論理的に考えれば資源の消費を拡大する経済成長は、ネズミ講と同じで永遠には続けられないことは明白だ。現時点でも資源の需要は指数関数的に増大しており、いつまでも需要をまかないきれないのは明白だ。かつてローマ賢人会議が「成長の限界」を提唱したが、いまそれは捨て去られている。しかし手遅れにならないうちに、もう一度「成長の限界」を読み直してみるべきだと私は思う。
現代人の多くは、自分に不都合な現実から目をそらし、それが存在しないことにしてしまう。だが、それはレミングの死の行進と変わらない行為だ。
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