自動運転で死亡事故
自動運転中の自動車が衝突事故を起こし、搭乗者が死亡したそうだ。記事によればこれが自動運転車による初めての死亡事故だという。現状では運転中の事故に関する責任は運転席に座っている人間(運転手)にあるそうだ。
朝日新聞記事;「米テスラ、自動走行で初の死亡事故 相手車の色が原因か」
サンフランシスコ=宮地ゆう 2016年7月1日10時18分
原因は、車のセンサーが曲がってきた車を関知できなかったためと推定されている。道路をたどって走行するだけなら比較的簡単な技術だが、人や車の飛び出しを回避したり予測したりするのは高度なプログラム技術が必要だ。理由はいくら想定しても必ず想定外の自体はあり、あらかじめ全ての状況に対する対処法を組み込んでおくことが不可能だからだ。
自動車会社やITメーカーは2~3年後にも自動運転車の実用化をと主張しているが、急げば重大事故の多発は必至だ。まずは10年ほど、人間の運転を深層学習させるところから始めるべきだと私は考える。もちろん、周囲の状況を把握するセンサーの機能向上も必要だ。
追記;他社も同じ事故を報じているが内容は若干異なるようだ。
読売新聞記事;「米テスラ車、自動運転中に初の死亡事故」
2016年07月01日 10時25分
CNN記事;「米テスラ、自動運転車で死亡事故 ブレーキ作動せず」
2016.07.01 Fri posted at 10:47 JST
AFP記事;「テスラ車、自動運転モード中に初の死亡事故 米当局が調査開始」
2016年07月01日 10:03 発信地:ワシントンD.C./米国
日経記事;「米テスラ、「自動運転モード」作動中に初の死亡事故」
2016/7/1 8:05
これらの記事を読み比べてみると、テスラ社の自動操縦装置は車線と車間距離を維持して走る程度の物で、運転者は必ずハンドルを握っていなければならない物だそうだ。運転者が自動運転装置の機能を理解せずに過信していると、この手の事故は必ず発生するだろう。他社についても、ユーザーが機能を過信すると同様の事態になるだろう。
現在の中途半端な自動操縦装置(正しくは運転補助装置だ)では過大な宣伝は禁物だし、ユーザーも宣伝内容を過大評価すれば事故で命を落としかねないことを理解しておく必要がある。
« 沈静化に向かう英国離脱パニック | Main | 地震予測 »
Comments