物価低下≠デフレ
物価が上がればインフレ、下がればデフレと単純に決めつけることが一般的だが、物価低下はデフレと同一ではない。なぜならば景気に悪影響を与える値下がりと良い影響を与える値下がりの両方があるからだ。
たとえば、製造業の原料やエネルギー源の大半を輸入原料に依存する日本では、輸入原材料の値下がりは景気に悪影響を与えずむしろ良い影響を与える。また、適度(moderate)の豊作も農産物の値を下げるが農家の収入増から消費の増大ももたらす。
逆に輸入原材料の高騰は製造業の業績を圧迫し売り上げも低下させるので景気に悪い影響を与える。強度の不作もまた農家の収入を減らし、かつ消費者の家計を圧迫するので景気を減退させる。
つまり物価の上下だけで、単純に景気への影響を測ってはいけないと言うことだ。物価は景気動向の原因ではなく、結果なのだから。
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