「フィンテック」;看板を変えて再登場した「財テク」
金融機関が、バブル時代の流行をカンバンを変えて再登場させているようだ。
その名は「フィンテック」。新しい収益源としてメディアが囃し立て始めているが、中身はバブル期に同様にメディアが囃し立てて流行した「財テク」と本質的には変わっていないようだ。もっとも「フィンテック」とは「Finance-Technic」の略だそうで、Finance=財政,資金,財務であるから「財務テクニック」の意味であった「財テク」の直訳と言っても良い。ただし、これが日本語の「財テク」に由来する英語なのか、あるいは「財テク」を衣替えした和製英語なのかは知らない。この分野では古来和製英語が多いので和製英語の可能性は十分にあるだろう。
バブル期の「財テク」は、金融機関が貸し出しや取引手数料収入を増やすために考え出した新語と思われる。簡単に金が稼げる安全確実な財務手法で、これをしない経営者はバカだと言わんばかりにメディアも囃し立てた。その結果バブルは拡大し、結果として多くの企業に深刻な被害を与えた。
今回は実体経済回復の足取りが重く、貸出先不足に悩む金融機関がバブルの再現により収益拡大を目指して新たな流行を作ろうとしているように見える。今回もメディアが煽り始めているが、賢明な経営者は借り入れをしてまでそれに乗らないことだ。
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