2025年に火星植民は可能か?
2025年に火星に移住者を送り込むと言う民間計画があるが、NASAの監査部門が2030年代に計画されている火星の有人探査計画に疑問を提示している。
その根拠は飛行中に受ける放射線による健康危険、少数者が長期間狭い空間で死活する事によるトラブル(*)、長期間火星表面で生活する間に受ける放射線による健康被害などに対する研究が十分に行われていない事にあるそうだ。
同じ事は民間移住計画にも言える。火星に移住しても表面で生活すれば、太陽フレアによる強力な放射線に対しては十分な防護が出来ない。また、食料等の生活必需品がしばらくは自給できないので、十数年以上地球からの補給が必要になるそうだ。これが円滑に行われる財務上の保証がないのは問題だ。
また、狭い入植地に閉じ込められた状態では、当然人間関係のトラブルも発生するだろうし、植民者自身が植民地建設の作業員も兼ねなければならない事もトラブルの原因になるだろう。
(*)この問題を取り扱ったSF「すこしの油」(エリック・フランク・ラッセル,ハヤカワSFシリーズ「宇宙の深淵より」収載)もある。
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