暴落続く株価
今日(2015/09/29)の終値はとうとう17,000円を割り込んでしまった。今年の春、2月から3月頃は8月には25,000円もあり得るなどとはやし立てる証券アナリストもいたが全くの当て外れだ。
小泉/竹中時代には株価が上がったから景気は良いのだと言う投機市場経済主義者がいて、幻の好景気と言われた時代もあった。その論法によれば、株価が下がり続ける今は不況のまっただ中と言う事になる。しかし株価をよそに、製造業を中心とする実体経済は不況とは言えない状態だ。つまり現在の経済システムでは、投機と製造とは全く別の世界であり、お互いにほとんど影響し合わないようだ。
現状、投機市場は崩壊寸前の瀬戸際にいるように見える。原因は投機家が疑心暗鬼になり、人より先に買うよりも人より先に売ることを目指すような心理状態になっている事にある。この20年程、投機市場は金融緩和や超金融緩和、そして異次元の金融緩和に頼ることになれきってきた。政府はさらなる緩和もと言ってはいるが、投機家達はそろそろそれも限界であることを感じ取っている。政府の財政破綻を誘発せずに金融緩和を進める手段がつきているからだ。
そんな不安を抱えている投機家達はちょっとした刺激で雪崩を打って動く。電算機による超高速取引がそれに輪をかける。投機市場は人間には制御不能にありつつあるのかもしれない。当分は上下1,000円近い暴騰と暴落を繰り返しながら、中長期的にはじわじわと下げ続けることになるかもしれない。機関投資家達は、新しいコンピューターモデルの構築を急がねばならないのかもしれない。
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