台湾のレジャー施設で粉塵爆発事故
昨日(2015/06/27)台湾のレジャー施設で粉塵爆発と思われる火災事故が発生した。
事故はレジャー施設で着色した粉末を掛け合うイベントを行っている最中に発生したそうだ。テレビ報道の画像を見ると、着色した粉末を水鉄砲のような外観の噴射装置から高圧のガス(おそらくは消火器用の炭酸ガスボンベ)で大量に噴射していた。このような状況から見て火災は粉塵爆発と考えられる。
粉末の正体は着色したコーンスターチなどだそうで、このような可燃性の粉末(*)が大量に舞っているいる状態で着火源があれば粉塵爆発が起こりうることはよく知られている。現在警察が着火源を探索していると言うが、今回のような装置を使って大量に噴射していれば静電気の放電による着火の危険もあるので、裸火がなくても今回のような事故は起こりうる。
元々はインドの粉かけ祭りにヒントを得たものだろうが、インドのように手でかけ合うのに較べると、今回のような装置を使って大量に噴射するのでは粉塵爆発の危険性は遙かに高くなる。日本でまねをするのでは、粉塵爆発の限界濃度をきちんと計算して噴射量を決めるべきだ。
(*)粉塵爆発を起こしうる粉末は非常に多種に亘っており、何らかの形で燃やすことが出来る物質はほぼ全て含まれると考えられている。具体的には、穀物や砂糖などの食料品の乾燥粉末、石炭や木炭の粉末、マグネシウム・アルミニウム・鉄などの金属粉は過去に粉塵爆発事故を起こしたことが知られている。
« 新型生命保険 | Main | トンデモ科学者の疑問;天文編「宇宙の果て」 »
Comments