腸内細菌で性格が支配される?
2015/05/03のNHKBS1で腸内細菌が精神状態に影響しているという細菌の研究成果を紹介していた。
それによると、腸内細菌の種類によってマウスの性格が変わるのだという。また、人間でも多種の腸内細菌を投与して様々な精神活動が変化する事を確認する実験も行われている。さらには、鬱病の治療に腸内細菌を利用する研究も始まっているのだそうだ。
腸内細菌が体調に影響することは以前から言われている。いわゆる「善玉菌」、「悪玉菌」だ。しかしこの番組によると、腸内細菌をこれまでのように単純に区分することは適当ではないようだ。
番組によると腸内細菌でもっとも重要なことは多様性だという。人間は進化の過程において様々な細菌を体内に取り込んで利用してきた。これは一種の共生で、難消化性食品の消化を助けるほか、細菌が分泌する様々な物質を吸収して体内の調整に利用しているのだそうだ。
体内のバランスが崩れ、細菌が分泌する物質が必要になれば、その細菌を刺激して増やし必要な物質がたくさん分泌されるように調整することすらしているかもしれない。その様な場合には、必要な物質を分泌する細菌を腸内にストックしておかなければならない。多様性が重要だというのはその様な意味だろう。
最近の事件などを見ていると、精神のバランスが崩れた者が起こしていると思える事例が多い。これなどは腸内細菌のバランスの崩れや菌の種類の少なさがもたらしている可能性もある。最近の除菌ブームでいわゆる雑菌との接触が減ったため、体内の細菌の種類が減っている可能性は十分にある。
子供の無菌培養も考え物だ。
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