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August 14, 2014

未承認薬の使用承認

エボラ出血熱が世界的流行(パンデミック)の危機に近づきつつある現状を踏まえて、WHOは緊急措置として未承認薬を投与することを承認し、米国政府もこれを受けて自国内で未承認薬を使用することを許可したと報じられている。感染力はインフルエンザのようには高くないと言うことだが、発症すると致死率が高いだけに西アフリカ以外にまで拡がると世界的なパニックを引き起こす可能性がある。それだけになんとしても押さえ込む必要があると言う点から、妥当な判断だと思う。

しかしながら、あるテレビ番組でこれに対して異議を唱える評論家がいた。その理由は、未承認薬の使用は人体実験(なぜかアメリカ人を使ったと言う点を強調していたが)であるから良くないというのだ。しかしこれはあまりにも硬直的な建前論だ。人体実験であろうが無かろうが、死に瀕している患者を目の前にしている医師や家族は、少しでも治癒の可能性がある限りそれをせずにはいられないだろう。また、全ての医薬品は人体実験を経て承認されている。それを考えると、この評論家の意見は建前論に過ぎ不適切だ。

今回のエボラ出血熱に限らず、既存の治療法や承認済みの医薬では治療効果が無く、死が差し迫っている患者に対しては未承認の治療法や治療薬を適用できる緊急避難的な手続きがあっても良いと思う。もちろん、保険外治療となるので費用がかかり、裕福な者しか利用できないので不公平だという主張は当然出るだろう。しかしそれは民間の医療保険制度の改革などによって対応できるようにすればよい。また、適用が逆効果になるリスクもあることを考慮すべきだろう。

しかし、医師と患者(本人が意思表示できない場合には家族の代表者もしくは後見人)が申請すれば審査の上承認を得られるシステムはあっても良いと思う。患者に残されている時間が少ない事を考えれば、定期的にしか開かれないナントカ委員会やナントカ審議会ではなく、各都道府県に一人または複数の審査員(未承認治療法適用認可監とでも呼ぶか)を置き、申請から一週間以内をめどに許可・不許可を通知できるようにすべきだ。

重篤な副作用の危険があっても、多数の患者に被害が及ぶ恐れが無く、当該患者の死が差し迫っている場合にはもっと融通を利かせても良いと思う。

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