LCC失速、墜落の可能性も
LCCのスカイマークエアがピンチに立たされている。
ブームに乗って急成長してきたスカイマークエアだが、円安による燃料費の急増などにより経営が悪化しているのだそうだ。このため、大量発注(注)していた超大型旅客機「エアバスA380」の一部キャンセルを申し入れたところ、エアバス側から大手航空会社への身売りを要求されたのだという。
記事;
朝日新聞Web;「エアバス社、スカイマークに身売り要求 A380購入で」
読売新聞Web;「エアバス機の購入契約、スカイマークに解除通告」
毎日新聞Web:「スカイマーク:国際線参入延期 超大型A380購入見直し ◇エアバス社から「身売り」要求」
これらの記事によると、経営悪化でA380の納入延期や機数の減少を申し入れられたエアバス側がスカイマークエアの資金能力に不安を持ち、多額の違約金の支払って契約を解消するか支払い能力がある大手航空会社への身売りを要求してきたという。
これまでも、流行に乗ってメディアの話題となることで急成長した企業が、些細な環境変化で資金繰りに行き詰まり破綻した例は少なくない。今回も急成長で環境変化の影響を甘く見た経営陣が、過剰な投資を計画を計画したことが原因と言えよう。
急成長企業に共通することは、経営が投資資金集めに依存する度合いが強いと言うことだ。今回のような話題が流れると、たちまちに資金集めに悪い影響が出て資金が集まりにくくなる。特に投機資金はあっという間に逃避する。その結果通常の資金繰りも苦しくなり、それがまた資金集めを困難にする。メディアでもてはやされた急成長企業の破綻はこうした形で急激に起きることが多い。
スカイマークエアが破綻するかどうかは、まだその可能性も否定できないと言う程度だが、タイトルで「墜落の可能性も」と書いたのはその様な意味合いだ。
注;計画発表当初の私の印象では、資金集め目的の話題取りを狙った、身の丈に合わない計画だった。
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