市街地の津波避難計画に対する疑問
巨大地震に伴う大津波対策として、次々に市町村から災害予測が出されている。それには避難計画が問題と言う意見がつけられることが多い。しかし大都市の市街地に関する避難計画上の問題として、避難場所が無いという所見には疑問がある。
なぜならば、大都市の市街地中心部にあるオフィス街や繁華街の地表は、大部分が4~5階以上の大型コンクリート建築物で埋め尽くされているからだ。わざわざ避難場所など作らずとも、手近のビルの4~5階以上に逃げ込めばよい。わざわざ津波避難ビルの指定などする必要もないし、何百メートルも走って逃げる必要もない。
同じような事は各地で計画している津波防潮堤にも言える。10メートル以上の防潮堤を、巨額の費用を投入して延々と作るより、津波の進行方向と平行に向いた中高層住宅をある程度の距離内で複数造る方がよい。巨大津波が来れば上層階に移動するだけでよいので、遠くまで徒歩で逃げる必要もない。これなら海岸近くの低地にも住めるし、防潮堤は低いものでも良い。さらに、屋上を簡易ヘリポートとして使えるよう強化しておけば、避難者の搬出にも物資の補給にも楽だ。
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